■ヘッドライトはより低く配置、滑らかなフロントノーズに
アウディが現在開発を進める新型ワゴン「A5アバント」市販型プロトタイプをカメラが捉えました。
2023年初め、アウディは次世代ラインアップに新命名法を使用すると発表。奇数番号のモデルはICEを搭載し、偶数番号のモデルは段階的にピュアエレクトリック(BEV)に移行する計画です。つまり、ICE搭載A4の後継モデルは「A5シリーズ」として生まれ変わります。
アウディの研究開発センター付近で捉えたプロトタイプは、フロントフェンダーの上端、ボンネット、給油口の蓋やテールライト周りにペイントテープやデカールが貼られていますが、かなりフルヌードに近いです。
新生A5とその兄貴分A7(旧A6)は、縦置き内燃エンジンを搭載した車両用の、PPC(プレミアム・プラットフォーム・コンバスション)と呼ばれる新しいプラットフォームを採用します。PPCは従来の「MLB evo」をさらに進化させたもので、ポルシェ「カイエン」やフォルクスワーゲン「トゥアレグ」などでも使用されているものです。
プロトタイプをチェックすると、スリムに、そしてワイド化されたラジエターグリルを装備。ヘッドライトは、ボンネットの開口部よりもかなり低い位置に配置され、より低く滑らかなフロントノーズが確認できます。また、グリル内部は新設計されたハニカムメッシュパターンを採用、上部中央にはエンブレムを装備します。
後部では、若干コンパクトになったリアウインドウ、スポーティなルーフスポイラーを装着、LEDテールライトは、全幅ストリップバーで接続される可能性が高いようです。
コクピットも完全新設計されます。中央のタッチスクリーンとコンパクトなデジタルインストルメントクラスター、インテリジェントな音声制御によって補完されるヘッドアップディスプレイが搭載されます。全体的にポルシェに似たダッシュボードが予想され、人工知能は個人のニーズを認識し、表示される情報を習慣や運転状況に適応するといいます。
パワートレインは、2.0リットル直列4気筒「TSFI」と「TDI」ターボエンジンで、これらは現在、最高出力150〜265ps(ガソリン) および136〜204ps(ディーゼル)を発揮、すべてのエンジンは、Sトロニック・デュアルクラッチトランスミッションが組み合わされています。また、より強力なモデルとして、アウディクワトロ全輪駆動を搭載したモデルも用意されています。
注目はプラグインハイブリッドです。2.0TFSIは、デュアルクラッチギアボックスと一体設計された電気モーターと組み合わせて作動し、EV走行距離は約100kmとなっています。一方、すべての非プラグインハイブリッドモデルにはスタータージェネレーターが装備され、マイルドハイブリッドになります。
新生A5のワールドプレミアは2024年後半以降ですが、セダンのプロトタイプがいまだ出現していないことからも、「スポーツバック」と「アバント」のみのラインアップとなる可能性が高いです。