■すでに市販化されている日産リーフの再生バッテリーを使ったポータブル電源
バッテリーEV(BEV)の使用済み駆動用バッテリーのリサイクル、リユースは、BEVにとって大きな課題になっています。中国ではEVやバッテリーの大量廃棄が一部で問題になるなか、リサイクルも始まっています。
以前お伝えしたように、日産自動車とJVCケンウッド、フォーアールエナジーの3社は、BEVの日産リーフの再生バッテリーを利用し、3社で共同開発したポータブル電源「ポータブルバッテリー from LEAF」、JVCケンウッドポータブル電源「IPB01G」を発売しています。
すでに、キャラバン「MY ROOM」にもオプション設定されるなど、キャンピングカーなどでも活躍しています。
このほど3社は、「防災・減災×サステナブル大賞2024」の「減災サステナブルアワード」で最優秀賞を受賞したと発表しました。
「防災・減災×サステナブル大賞」は、減災サステナブル技術協会が新たに確立した評価手法で、防災、減災におけるレジリエンス(回復力、復元力、再起力などの意)向上、「SDGs」関連の活動、成果などが評価され、賞が与えられています。
今回、最優秀賞を受賞したポータブル電源「ポータブルバッテリー from LEAF」、JVCケンウッドポータブル電源「IPB01G」は、使用された後でも高い残存性能と安全性を持っている日産リーフの使用済みバッテリーを再利用して開発されています。
先述したように、車載も可能なポータブル電源で、本商品を通じた取り組みや実績が評価され、受賞となっています。なお、同商品は、日産より能登半島地震により被災された地域へ無償貸与され、JVCケンウッド提供のソーラーパネルとともに停電エリアの支援に活用されているそうです。
こうしたBEVの課題のひとつであるバッテリーのリサイクル、リユースが進むこともBEVの普及に欠かせません。
(塚田勝弘)