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■わずか1888台の限定生産モデル
2024年の干支は「辰」。英語ではドラゴン(DRAGON)と訳されますが、イタリアの老舗スクーターブランドの「ベスパ」では、そのドラゴンをモチーフにした特別仕様車「ベスパ946ドラゴン」を発表。香港で行った旧正月の始まりを祝う記念式典で、そのフォルムなどを明かにしました。
70年以上の歴史を持つベスパの伝統を受け継いだモデル「ベスパ946」をベースに、無限の力を持ち、繁栄の象徴といわれている神話上の生き物であるドラゴンを車体などにあしらったのが、この特別仕様車。
しかも、生産するのはわずか1,888台という、コレクターズアイテムとなりそうな新型が登場します。
●干支シリーズの第2弾
今回、特別仕様車のベースとなるベスパ946は、70年以上の歴史を持つベスパが、1946年に最初のモデルを発売したことに由来するモデルです。
初めて登場したのは2013年。現在、日本にラインアップはありませんが、スチールモノコックボディや前輪の片持ちサスペンションなど、ベスパ伝統の装備を継承したクラシカルなスタイルなどにより、昔からのベスパファンなどからは、コレクターズアイテムとして根強い人気を誇っているといいます。
ちなみにベスパは、2023年に、このベスパ946の誕生10周年を記念した限定モデル「ベスパ946 10°アニベルサリオ」も販売。このモデルのボディなどには、2023年の干支である「卯(ウサギ)」のキャラクターが施されていました。
ベスパでは、このウサギ仕様を皮切りに、毎年、その年の干支にインスパイアされたモデルを発表する予定だと発表していましたから、今回のドラゴン仕様は、その干支シリーズ第2弾ということになります。
●しなやかに踊るドラゴンをあしらう
特別仕様車の主な特徴は、車体左側のフロントカウルからボディサイドに至るまで、しなやかに踊っているようなエメラルドグリーンのドラゴンがあしらわれていること。
キャラクターのデザインには、カルチャー(文化)、イノベーション(革新)、そしてソフィスティケーション(洗練)の融合を表しているそうで、ドラゴンが持つ独特のエネルギーとパワーの感覚も表現しているといいます。
また、ベスパでは、今回のドラゴン仕様のグラフィックに合わせデザインしたバーシティ ジャケット(日本でいうところのスタジアムジャンパー)も同時リリースすると発表。
これは、ウールとレザーのスリーブを組み合わせたジャケットで、左胸と背中部分に、特別仕様車と同じエメラルドグリーンのドラゴンのキャラクターを刺繍。また、ジャケットの右胸部分には、ベスパのブランドロゴ「V」マークも描かれており、こちらも各部に特別なギミックが施されています。
なお、特別仕様車ベスパ946ドラゴンやバーシティ ジャケットの価格や発売時期などは、まだ未公表。国内販売についても明かになっていませんが、ベスパのファンには、ちょっと注目ですよね。
(文:平塚 直樹)