EV時代にもワゴンは存続! アウディ「A6アバントe-tron」、コンセプトモデルとココが違う

■ADASセンサー搭載のスペース確保のためグリルはさらにスリム化

アウディが現在開発を進めるフルエレクトリックワゴン「A6 アバント e-tron」量産型の最新プロトタイプをカメラが捉えました

アウディ A6アバント e-tron 量産型プロトタイプ スパイショット
アウディ A6アバント e-tron 量産型プロトタイプ スパイショット

アウディ初となるフルエレクトリックワゴンの登場は2024年内で、量産型の車名は同ブランドの新命名法に従い「A6アバント e-tron」になると予想されます。よって事実上は、ICE搭載A7のBEV版となります。

アウディ A6アバント e-tron 量産型プロトタイプ スパイショット
アウディ A6アバント e-tron 量産型プロトタイプ スパイショット

欧州ライバルメーカーの多くはクロスオーバーSUV人気に押され、ワゴンモデルを廃止、あるいは縮小していく傾向にあります。しかし、長年ワゴンにこだわってきたアウディは、EV時代にあっても積極的にワゴンを導入していくようです。

これまでアウディの電動モデルは、「R8 e-tron」から始まり、スポーツセダン「e-tron GT」、そして多くの「Q」クロスオーバーを発売してきましたが、A6アバント e-tronはアウディ史上初のフルエレクトリックワゴンとなります。

2022年春には、量産型をプレビューした「A6 Avant e-tronコンセプト」が初公開されました。今回捕らえたプロトタイプでは、コンセプトで見られたクロームトリムのアクセント、隠されたドアハンドル、22インチホイール、巨大なリアディフューザーなどを確認することができません。

しかし、大きな特徴であるスプリットヘッドライト、洗練されたボディライン、スリムなウインドウ、スポーティなルーフスポイラー、カメラ内蔵のドアミラーなどが、継承されていることがわかります。

コンセプトカーとの最大の違いは、グリルでしょう。アウディは10年以上にわたり、ほぼフルハイトのグリルを自社モデルに装着してきましたが、その考えに変化が見られます。コンセプトでもグリルはすでにスリム化されていましたが、それでもフロントスプリッターまで伸びており、「e-tron」バッジを取り付ける余地だけが残されていました。

しかしプロトタイプでは、バンパー下部にADASセンサーを搭載するスペースを確保する必要があるため、量産型ではよりスリム化されそうです。

プラットフォームには、今月末にデビューするポルシェ・マカンで使用されているものと同じ「PPE」を採用。パワートレインは、100kWhのバッテリーパックと最高出力380psを発生するデュアルモーター全輪駆動システムを搭載するQ6 e-tronを反映する可能性があるといいます。このセットアップにより、WLTPサイクルで約373マイル(600km)の航続距離が可能になります。

(APOLLO)

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アポロニュースサービス代表取締役。1965年東京生まれ・世田谷区在住。通信社を経て1996年に独立、レンタルポジ&ニュース配信会社アポロニュースサービスを設立した後、2016年にはカーメディア「Spyder7」編集長に兼任、多数のメディアへ新車スパイショット配信も手掛けております。
通信社入社と同時に新車スクープに関わり、これまで35年間、新型モデル開発を追い続け、現在は新車スクープ原稿を年間800本以上執筆、日本で一番新車スクープ記事を書く男としてギネス申請中!?
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