■LEDデイタイムランニングライト内部に「スリーポインテッドスター」
メルセデス・ベンツは現在、主力「Cクラス」ファミリーの電動化、およびラインナップの再構築を計画していますが、4ドアクーペ「CLA」後継モデルと見られるプロトタイプを捉えるとともに、そのコクピットを激写しました。
同ブランドは「CLA」次期型を示唆する「コンセプトCLAクラス」を「CES 2024」でも公開していますが、市販型ではどこが反映されるのか見えてきました。
極寒のスカンジナビア山中で捉えた開発車両は、デザインのディテールを厳重にカモフラージュしていますが、洗練された外観は先代よりなめらかに進化。最近改良型がリリースされたテスラ「モデル3セダン」を嫉妬させるほどです。
また、目を凝らせばフロントとリアのLEDデイタイムランニングライト内部にある「スリーポインテッドスター」も確認できます。
これはコンセプトCLAで公開された特徴であり、メルセデスのデザイン責任者であるゴードン・ワグナーは、今後このデザインがブランドのデザインモチーフになると認めています。
エクステリアデザインの多くは量産モデルに引き継がれますが、キャビン内は大きく異なりそうです。CESで公開されたコンセプト内部には、全幅のひし形ダッシュボードディスプレイを装備していました。
しかしプロトタイプでは、大型のデジタルインストルメントクラスターパネルを装備。中央には縦に伸びる巨大なインフォテイメントディスプレイが確認できます。スクリーンが車全体に広がっているかどうかは不明ですが、助手席に布がかけられていることからも、オプションでサードディスプレイが提供される可能性が高いです。
ただし、レイアウトがどうであれ、アップグレードされたAI搭載MBUXインフォテイメントシステムは期待していいはずです。
メルセデスは、AクラスやBクラスを含むいくつかの最も安価な車を廃止しようとしていますが、このCLAクーペとCLAシューティングブレークは生き続けるほか、新たにクロスオーバーSUVバージョンも計画されているなど、安価な車の廃止によるラインナップの減少を、SUVで補填していく計画のようです。
CLA次期型では、同ブランドの次世代「MMA」(メルセデスモジュラーアーキテクチャ)プラットフォームを採用、EVファーストでありながら内燃機関にもアジャストします。
コンセプトでは、パワートレインが800ボルトの技術を搭載し、250kWで充電できるため、15分で248マイル(400km)の航続距離を延ばすことができることが分かっているほか、軽量で238psを発揮する電気モーターと466マイル(750km)以上の総航続距離も備えていましたが、今回の極寒の状況でどこまで実現できるのかは不明です。