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■都内4ヵ所の郵便局で配達用バイクに電動バイクを使用
2020(令和2)年1月17日、日本郵便とホンダが郵便配達用2輪車にホンダ「ベンリィe:」を導入することに合意しました。
日本郵便は、地球環境に配慮した企業活動の一環として、持続可能な郵便・物流事業を推進しており、同日から都内4局でベンリィの使用を開始しました。
●日本郵便が配達用バイクの電動バイクへの置き換えを計画
日本郵便とホンダは、2017年3月に協業に関する覚書を締結しました。これは、地球環境に配慮した日本郵便の企業活動の一環として、持続可能な郵便・物流事業を推進するため、現行のガソリン2輪車から電動2輪車へ置き替えるというものです。
まず、新宿、日本橋、渋谷、上野郵便局の4局に電動2輪車「ベンリィe:」を配備し、1月17日から郵便配達業務での運用を開始しました。2000年3月末までに200台を導入、業務上の実用性を見ながら、2020年度中に2000台程度の導入を検討しています。
これは、東京都をはじめとした首都圏の近距離配達エリアと、一部の地方主要都市の郵便局にも配備する計画で、これが実現されれば、2020年度末には都内における郵便配達2輪車の2割が電動二輪車となる見込みです。
●集配業務のために開発された電動2輪車「ホンダe:」
日本郵便で導入された「ベンリィe:」は、新聞配達や宅配などの集配業務における使い勝手を考慮した、ビジネス用途向けの電動二輪車として開発され、2019年12月から法人向けとして発売。荷物が積みやすい広くてフラットなリアデッキや、狭い場所や傾斜地でも切り返しなどで走行できる後進アシスト機能などが特徴です。
「ベンリィe:」は、原付一種の「ベンリィe:I」と、原付二種の「ベンリィe:II」が設定され、駆動バッテリーはバッテリー交換が可能な着脱式バッテリー「モバイルパワーパック(リチウムイオン電池容量1kWh)」を2個搭載。電動モビリティの優れた環境性能に加え、低回転からトルクのあるモーターの特性を活かし、荷物の積載時でも力強くスムーズな発進性能と登坂性能が可能でした。
また、高効率を追求した電動制御技術によって、一充電あたりの走行距離は、ベンリィe:Iで87km(30km/h定地走行テスト値)、ベンリィe:IIで43km(60km/h定地走行テスト値)を実現しました。
●電動2輪車の原付1種はモーター出力0.6kW以下、原付2種は0.6kW超~1.0kW以下
「ベンリィe:」には、原付一種(原付自転車)と原付二種(小型二輪)があることは上述の通りですが、ガソリン車はエンジン排気量で車両区分や免許の種類が規定されますが、電動バイクはモーターの定格出力(kW)で区分けされます。
・原付第一種は、<ガソリン車>排気量50cc以下 ⇔ <電動車>モーター出力0.6kW以下
⇒免許は、原動機付自転車(原付)免許
・原付第二種は、<ガソリン車>排気量50cc超~125cc以下 ⇔ <電動車>モーター出力0.6kW超~1.0kW以下
⇒免許は、小型限定普通二輪(小型二種)免許、AT限定免許(クラッチ操作の必要ない2輪が対象)あり
・普通二輪は、<ガソリン車>排気量125cc超~400cc以下 ⇔ <電動車>モーター出力1.0kW超~20kW以下
⇒免許は、普通自動二輪車免許(普通二輪免許)、AT限定免許あり
・大型二輪:<ガソリン車>排気量400cc超 ⇔ <電動車>モーター出力20kW超
⇒免許は、大型自動二輪車免許(大型二輪免許)、AT限定免許あり
最近、宅配便や郵便配達などの電動2輪や3輪車を、街でよく見かけるようになりました。扱いやすくて小回りが効くコンパクトな電動2輪車は、街中のビジネス用途に適しているので、今後も増えるのではないでしょうか。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。
(Mr.ソラン)