APOLLO 
■最高出力は600馬力超えも
BMWは現在、フルエレクトリックSUV「iX3」後継モデル（ノイエ・クラッセSUV）の開発に取り組んでいますが、その市販型デザインの情報を入手、予想CGが制作されました。
「ノイエ・クラッセ」は、2023年9月の「IAAモビリティ2023」にて、同ブランドの次世代EVとして初公開されたコンセプトモデルです。
この次世代プラットフォームでは、前輪駆動、後輪駆動、全輪駆動構成に加え、さまざまなホイールベース、トレッド幅、最低地上高が幅広いモデルに提供される予定となっています。
また、BMWの現在のEVアーキテクチャと比較して、エネルギー密度が20％向上、充電速度が30％向上し、生産コストが最大50％削減されることになり、これは第6世代のBMW「eDriveテクノロジー」のデビューを意味します。
そして、ノイエ・クラッセを反映した第1弾モデルとなるのが、人気クロスオーバーSUV「iX3」の後継モデルと予想されています。
すでにプロトタイプをスクープしていますが、カモフラージュの上からでも、そのフロントエンドが既存モデルと大きく異なっていることが分かっています。
KOLESA RUから提供された予想CGでは、シャープなLEDヘッドライトがスリムでワイドな新キドニーグリルにきちんと組み込まれており、次世代デザインを明確に反映しています。
側面では、現行モデルが下部に大きな窪みを持っているのに対し、張り出したキャラクターラインを配置し、四角いホイールアーチや、インパクトのあるツートンカラーのDピラーとなっているのが確認できます。
リアエンドも大刷新され、複雑なグラフィックを備えるスリムでワイドなLEDテールライトは、ノイエ・クラッセコンセプトを忠実に再現しているほか、バンパーとテールライトのシャープなエッジも見てとれます。
次期モデルのパワートレーンは不明ですが、シングルおよびデュアルモーターがほどこされ、フルフラット「M」バージョンの開発に取り組む可能性もあると考えるのが妥当でしょう。BMWは、ノイエ・クラッセのプラットフォームは最大1メガワット（1,340ps）の出力をサポートできると述べていますが、次期iX3では600ps程度でも脅威と言えそうです。
コンセプトのキャビン内は、従来のほとんどのコントロールを排除したミニマルなインテリアを持っていました。ダッシュボードと同じ幅の巨大なヘッドアップディスプレイはあったものの、ドライバーズディスプレイすらなく、第10世代iDriveのインフォテインメントシステムとして機能する大型のタブレット型タッチスクリーンを搭載していました。最新情報でもiX3後継モデルでは、かなり近いレイアウトが予想されており、期待が高まるばかりです。
コードネーム「NA5」と呼ばれるこの電動SUVのワールドプレミアは、2025年後半と予想され、3シリーズ後継モデルとなる「ビジョン・ノイエ・クラッセ セダン・コンセプト」量産版に先駆けて導入される計画です。
また現行のiX3のように中国で生産されることはなく、ハンガリーのデブレツェンにある新工場で生産されるといいます。
