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■正月の風物詩となった箱根駅伝の運営をサポートしてきた数々の名車
1920(大正9)年に始まった箱根駅伝。毎年多くのドラマが生まれ、多くの人を感動の渦に巻き込んでいます。5~6時間続く選手たちの激走とともに、TV画面には大会の運営を支える多くの車が登場し、マニア?の間では度々話題になったりもしていますよね。
そして2024年は、記念の第100回大会です。
これまで、箱根駅伝を支えてきた大会運営用の車たちを振り返ってみます。
●1970年以前は、自動車黎明期の名車が大会をサポート
箱根駅伝が始まった1920年は、まだ車が普及してなかった時代でした。
したがって、現在のように選手とともに走る伴走車はなかったようですが、1928年の第9回大会では1908年に発売されたフォードの「T型フォード」が走りました。1946年以降の大会では、トヨタ初の量産乗用車「トヨダAA型」のオープンモデル「AB型フェートン」、1958年の第34大会ではいすゞの「ヒルマンミンクス」が登場しました。
日本の大衆車の黎明期1950~1960年には、同じく「 ヒルマンミンクス」やトヨタ「トヨペットクラウン」、トヨタ「パブリカコンバーチブル」、「カローラ」などが走り、その後1973年の第49回から各チーム1台の伴走車として、陸上自衛隊の支援のもと「73式小型トラック(三菱 ジープ)」が選手をサポートしました。
●その後、三菱自動車(1989年~)とホンダ(2004年~)が運営車両を提供
1988年の第64回大会からは、日本テレビで全国放映が始まり、これを機に箱根駅伝の人気が一気に高まり、また選手とともにTV画面に登場する運営車は、その時々の新型車や人気モデルが登場して注目を集めるようになったのです。
1989年からは三菱が大会運営車の提供を務め、当時RVブームで人気を獲得していた「パジェロ」や「デリカスペースギア」、「RVR」などが活躍。
2004年~2008年の5年間は三菱からホンダが引き継ぎ、注目の次世代自動車の燃料電池車(FCEV/FCV)である「FCX」を大会本部車として走らせ、2009~2010年はFCXの後継である「FCXクラリティ」が後を継ぎました。
この頃から、地球環境問題がクローズアップされ、大会運営車もFCEVや電気自動車のような、基本的には排気ガスが出ない、選手にも優しい車が登場するようになりました。
●2011年からはトヨタが全面的に運営車両を提供
そして2011年以降は、トヨタが最新モデル30台以上で総力を上げてサポートしています。
2019年には、世界に2台しかない白の「センチュリーGRMN」が役員車として、2021年にはFCEV「MIRAI(ミライ)」、2022年には発売前の電気自動車「bZ4X」が登場して話題を集めました。
2023年については、先頭集団の後ろを走行しTV中継でも最も目立つ役員車は、2019年から登場している「センチュリーGRMN」が担当。大会本部車は、発売前のASHカラーの新型「プリウス」と新型「クラウンクロスオーバー」で、こちらも大きな注目を集めました。
その他、「bZ4X」や「ヤリスクロスGR SPORT」、「FCEVグランエース」、「レクサスLS」、「ノア/ヴォクシー」など、トヨタが誇る環境対応車や高級車、ミニバン、大衆車など、まさにフルラインでサポートしました。
ちなみに警視庁の白バイは、ホンダ「CB1300P」とヤマハ発動機「FJR1300」、BMW「C evolution」の3台でした。
さて、本日1月2日にスタートする第100回の記念大会では、どのようなトヨタ車が登場するのか、選手の健闘とともに大注目ですね。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。
(Mr.ソラン)