■フロントエンドにはXXLサイズのハニカムメッシュグリルを装備
フォルクスワーゲンは2023年3月、電動ハッチバック「ID.3」改良型を発表しましたが、高性能モデルとなる「GTX」バージョン市販型プロトタイプをカメラが捉えました。
同社は、1970年代から80年代にかけて、ホットハッチをどのメーカーよりも力を入れてきたブランドですが、ID.3に関しては、かなり遅れての投入となりそうです。
ヨーロッパの北極圏付近で捉えたプロトタイプは、バンパーコーナーを隠していますが、中央には、XXLサイズのハニカムメッシュグリルを装備、ノーマルモデルと差別化しています。
またフロントガラスの基部には、大きな黒いパネルを備えたボンネットが見てとれますが、これは改良型がリリースされる以前の、古い開発車両であることを示唆しています。
足回りでは、「ゴルフMk8 GTI」のホイールを装着。後部では、専用のバンパーが装備されています。
ID.3改良型では、いくつかの異なるバッテリーオプションがありますが、どのバージョンも後輪を駆動するシングルモーターを備えており、性能に大きな違いはありません。
ところが、このGTXでは、最近アップグレードされたID.4 GTXおよびID.5 GTXに搭載されているのと同じデュアルモーター、全輪駆動セットアップが予想されています。おそらく最高出力は339psを発揮、0-100km/h加速5.5秒以下でゴルフGTIより速く、コンパクト電動ハッチバック最速モデルに名乗りを上げます。
ID.3 GTXのワールドプレミアは2024年後半と見られますが、最高経営責任者(CEO)のトーマス・シェーファー氏は、2030年代初頭までにほぼすべての車が電気自動車になることから、EVバッジの「ID」ネーミング戦略全体が廃止されることを示唆、ID.3 GTXは最後のIDモデルになる可能性もありそうです。
パフォーマンスモデルに関しては、前輪駆動に「GTI」、4WDに「GTX」を採用、最強モデル「R」の名称も継承されると見られます。