■SUV、スポーツバックとも現行の内燃機関車よりもパフォーマンスに重点
アウディは現在、次世代電動クロスオーバーSUV「Q6 e-tron」およびクーペSUV「Q6スポーツバックe-tron」を開発中ですが(Q6 e-tronは9月にプロトタイプが公開済み)、その最終デザインをキャッチしました。
捉えたプロトタイプは、グリルの一部を隠すテープのみが貼られたほぼフルヌード状態です。
スポーツバックの開発車両には、ヘッドライト内部にストレーキとシャープなLEDデイタイムランニングライトがはっきりと確認でき、プロトタイプと異なっていることがわかります。
シルバー塗装されたグリルは、バンパーインテークとつながる黒いトリムで囲まれ、エクステリアとのコントラストを生み出しています。スポーツバックでないSUVでもコーナーエアインテークも露出しており、市販型にはプロトタイプと異なるデザイン処理が行われている様子がわかります。
リアセクションでは、急勾配のリアウインドウを装備、スポーツバックの特徴的CピラーとLEDテールライトは隠されていますが、下部バンパーには、シルバー仕上げのディフューザーが確認できます。
市販型では、ポルシェと共同開発した「PPE」(プレミアム・プラットフォーム・ エレクトリック)アーキテクチャを採用、「e-tron GT」がポルシェ「タイカン」とコンポーネントの大部分を共有しているのとほぼ同じように、Q6 e-tronはポルシェ「マカン」の姉妹車として発売されます。
PPEアーキテクチャの性質を考慮すると、SUV、スポーツバックとも現行の内燃機関車よりも明らかにパフォーマンスに重点を置いています。現在把握しているスペックでは、最高出力375psを発揮するデュアルモーターの搭載が予想されるほか、より高性能なパフォーマンスモデルの「SQ6」においては最高出力483psを発揮、最大510psまで強化されるのではないかと思われます。これにより加速力は、0-60マイル(96km)に達するまでに4秒半もかからないといいます。
キャビン内は、昨年9月のミュンヘンモーターショーで明らかにしている通り、11.9インチのデジタルインストルメントクラスター、14.5インチのインフォテイメントスクリーン、10.9インチの助手席ディスプレイ、オプションの拡張現実ヘッドアップディスプレイなどテクノロジーが満載されています。
また、グレードに応じて購入者はインテリアにサステナブル素材をセレクトできるほか、22スピーカーの「Bang & Olufsen」プレミアムオーディオシステムを堪能することが可能です。
アウディによると、新型Q6モデルは内燃エンジンのQ5とほぼ同じサイズですが、オーバーハングが短く、ホイールベースが長くなっています。専用の電動プラットフォームのおかげで、より優れたパッケージングを実現することが可能となります。
また、アダプティブエアサスペンションに加え、800ボルトの電気ハードウェアと回生ブレーキの装備も確認されており、 最大270kWの充電電力をサポートするように開発、バッテリーを10パーセントから80パーセントまで約30分で充電完了するといいます。また100kWhのバッテリーパックは373マイル(600 km)の航続距離を提供します。
Q6 e-tronスポーツバックのワールドプレミアは、2024年初頭と予想されます。