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■冬は夏よりまぶしい?
冬と夏、どちらがまぶしいでしょうか? 夏のほうが日差しは強いですが、冬のほうが太陽高度が低いので視界に入ってきやすく、また日の出が遅くなって、朝の活動時間帯の太陽高度が低いので、冬のほうがまぶしい時間帯が長いと感じる人も多いのではないでしょうか?
私も先日の朝、かなりまぶしい思いをしたので、これはなにか対策をしようと思って、調光ピンロックを買ってみました。
試してみたところ、まぶしさ対策としてはまずまずだったのですが、視界のクリアさにちょっと不満を感じるものでした。
●ピンロックシートはシールドの曇り対策になる
今回購入した調光の防曇シートは、ミツバサンコーワが販売しているULOOKというブランドのものです。ピンロックシートとして、アライ、ショウエイ、OGKカブトなど、いくつかのメーカーのヘルメットシールドに対応するものが発売されています。
ピンロックシートに関しても簡単に説明しておきましょう。ヘルメットのシールドの内側に装着するシートです。
メインの目的は曇り止めです。ヘルメットメーカーの純正品もあれば、アフターのものも発売されています。どんなシールドにも付くというものではなく、ピンロック対応のシールドにしか付かないので気をつけてください。なお、対応するシールドには工具不要で取り付けできます。
ピンロックシートはテンションをかけて装着し、縁がシールドに密着するようになっていて、シールドの中と外の間に空気の層をつくることで曇りを防止します。
私はこれまで、アライのヘルメットのクリアシールドにクリアのピンロックをつけていたので、まったくまぶしさ対策にはなっていませんでしたが、シールドの曇りに対しては非常に強く、真冬でもほとんど曇ることはありませんでした。
さて、まぶしいからって、スモークシールドやスモークタイプのピンロックを使うのはリスクがあります。それは夜間走行では視界が暗くなって非常に見えづらくなり危険だからです。
アライでいえば、夜間でも安全に走れるのはクリアかライトスモークくらいまでといわれています。替えのシールドを持ち歩くとか、昼間の明るいときしか走らないとか、暗くなったらシールドを開けて走るというのならいいのですが、暗くなってからも走るとなると、なかなかスモークシールドは使いづらいんですね。
でも、調光フィルムならどうでしょうか? 調光フィルムは暗いところではほぼクリアですが、日光が当たると紫外線に反応して色がつくというものです。私は20年くらい前に調光シールドを使ってみたことはあったのですが、なんかあまり色が変わっている気がしないものでした。
でも、最近も調光ピンロックというものが売られていることを知って、もう時代も進んだし、性能もよくなっているだろうと思って、リベンジのつもりで買ってみたわけです。
●色が濃くなってまぶしさは低減
この調光ピンロック、室内に置いておくかぎり、ほぼクリアです。
ところが、屋外に持っていくと…みるみる色がついていきます! グレーというよりちょっと紫っぽい色がつくので、好みは分かれるかもしれません。しかし、これはしっかりまぶしさを防いでくれて、ホントに日の出直後や日の入り直前とかでもないかぎり、視界に太陽が入っているようなときでも、だいぶ目が楽です。
暗いところに入ったら瞬時にクリアになるかというとそうでもなく、徐々に色が抜けていく感じです。トンネルに入ったときなどはパキンと透明になるわけではないです。
とはいえ、フルスモークというほど暗くはないので、高速道路や大きな国道の照明がしっかりたかれた明るめのトンネルだったら、そのままでも問題なさそうでした。でも、細い道の暗いトンネル等だったら、シールドを開けたほうがいいかもしれません。
なお、日が暮れれば色は抜けてほぼクリアになるので、夜間走行ではまったく問題ありません。また、寒い時間帯にも使いましたが、防曇性能も優秀で、息で曇ることはありませんでした。
というわけで、この調光ピンロック。サングラス的にまぶしさを低減しつつ、夜間走行も安全にできるという点ではなかなかな優秀でした。
ただ難点もありました。というか、私はもうヘルメットをかぶった瞬間から違和感を覚え、結局それを解消できませんでした。
それは、なんか視界がクリアじゃないのです。暗いというのではなく、わずかに曇ったような感じ、ほんのちょっとだけすりガラスのような感じ、そんな風に少しだけですが不鮮明なのです。
この程度なら、気にならない人もいるかもしれません。実際、私も運転していて困るということはなく、実用上問題になるほどの曇りではないと思います。
でも、私としてはずっと若干のストレスを感じ続けていました。調光機能自体は非常に満足できるもので、夏の日差しが強いときにも活躍してくれそうな気はするのですが、これを使い続けるとなると気が重いです。
このULOOK調光ピンロックは、商品パッケージとしては保護シートが貼られたうえに台紙にくっつけて販売されているので、店頭でも見えかたをチェックできないのが難点です。購入するのであれば、そんな特性があることも覚悟して購入することをおススメします。
なお、ピンロックには調光のほかにも、カラー付きのものや偏光タイプなど、いくつものモデルがラインアップされているので、使うシチュエーションや好みによって選ぶことができます。
一方で私は、さらなるまぶしさ対策として、アライのプロシェードシステムを購入してみることにしました。それはまた「後編」で。
(まめ蔵)