新型スズキ・スイフトのインテリアをチェック。運転席は包まれ感が高く、スイッチ操作がしやすいコクピット感覚

■オーディオやエアコンなどをドライバー側に傾けて操作性、視認性を向上

新型スズキ・スイフトのインパネ
新型スズキ・スイフトのインパネ

2023年12月6日に発表された新型スズキ・スイフトは、より若い層にも訴求する内外装デザインが与えられています。ワイド感と軽やかさを抱かせるエクステリアに対して、インテリアはより包まれ感が高くなり、コクピットといえる空間になっています。

新型スズキ・スイフトのエクステリア
新型スズキ・スイフトのエクステリア

ここでは、インテリアとパッケージング、ラゲッジスペース、特徴的な装備などについてご紹介します。

ポイントとなるインパネは、オーディオ、エアコン吹き出し口、エアコンパネルがドライバー側に8度(先代は5度)、運転席側のスイッチ類はドライバー側に3度(先代は0度)傾けられています。さらにオーディオ付近のハンドルリーチを約50mm短縮。運転席からスイッチ類が操作しやすくなっています。

新型スズキ・スイフトのエアコンパネル
新型スズキ・スイフトのエアコンパネル

インパネのミドル形状は、浮遊感を印象づけるように、少し突き出たような形状になっていて、軽快さと先進性を表現。

新型スズキ・スイフトのメーターパネル
新型スズキ・スイフトのメーターパネル

新型スズキ・スイフトのセンターコンソールやインパネまわりは、インパネからドアトリムまで一体感が表現され、適度な包まれ感を覚える運転席まわりになっています。

メーターは、アシンメトリー(左右非対称)デザインのパネルに、オーソドックスな2眼式に、中央にマルチインフォメーションディスプレイを配置。タコメーターは、外側がメッキリング、内側がシルバー塗装の2段リングが採用されています。指針を非対称形状とすることで、スポーティ感を演出。

Bセグメントの中ではディテールも凝っていて、フロントドアトリムクロスやインパネの一部に3Dテクスチャーを配置。角度や光の加減により立体感が変化する緻密なカラーオーナメントになっています。

●スズキのコンパクトカー初、オートホールド付電動パーキングブレーキ

センターコンソールに電動パーキングブレーキスイッチを用意
センターコンソールに電動パーキングブレーキスイッチを用意

装備では、スズキのコンパクトカー初となるオートホールド付電動パーキングブレーキの採用がトピックス。指先で操作できるほか、シフト操作とアクセルとが連動し、電動パーキングブレーキが作動・解除されるだけでなく、停車中にブレーキを踏む込むことでブレーキが保持されます。

9インチディスプレイオーディオ、9インチメモリーナビゲーションも設定
9インチディスプレイオーディオ、9インチメモリーナビゲーションも設定

スズキ初の9インチディスプレイオーディオの設定により、スマホ連携による地図アプリなどの使用が可能になったほか「スズキコネクト」にも対応。なお、HDMI接続機能と「スズキコネクト」、ドライブレコーダー連携機能などが加わった9インチメモリーナビゲーションも設定されています(両者ともにオプション設定)。

「スズキコネクト」は、緊急通報やオペレーターによるサービス、スマホ・アプリで車の駐車位置や運転情報などを確認できるサービスです。

シートは、フレームや構造を踏襲しつつも、前席はショルダーからサイドにかけての表皮の配置が一新され、一体的な柄になり、スポーティムードを演出。また、ヘッドレストは高さと厚みが約10mmアップ。

新型スイフトのフロントシート
新型スイフトのフロントシート

今回、試乗はできませんでしたが、前席は先代と同様に同セグメントの中でもシートサイズ、ホールド性ともに高く感じられました。シートカラーは「HYBRID」モデルが「メラジンググレー&ブラック」「XG」はブラックになります。

ボディサイズは、全長4m以下、全幅1695mm、全高1550mmという取り回ししやすいサイズで、全長はエクステリアデザインの刷新により15mm長くなっています。全幅、ホイールベース、全高は先代と同値です。

全長がわずかに長くなったものの、4.8mの最小回転半径は同じで、取り回しのしやすさも変わっていません。ボディサイズやシート設計がほとんど変わっていないため、パッケージングも先代同様で、一般的なBセグメントハッチバック(コンパクトカー)の乗降性、居住性となっています。

ラゲッジスペースは、荷室容量は同じだが、開口部を拡大
ラゲッジスペースは、荷室容量は同じだが、開口部を拡大

ラゲッジスペースも、荷室容量(VDA)は先代と同じですが、荷室開口地上高が10mm低くなり、開口幅は15mm拡大し、開口高も5mm高くなっています。これにより、大きな荷物や重い荷物がより出し入れしやすくなっているはず。

そのほか先進安全装備では、新型スペーシアと同様に、単眼カメラとミリ波レーダーを使った新開発の「デュアルセンサーブレーキサポートII」が全車標準化。昼夜を問わず右左折時の歩行者、自転車検知、右折時の自動二輪車も検知する衝突被害軽減ブレーキ、駐車時の低速域でも衝突被害軽減ブレーキが作動する機能やアダプティブクルーズコントロール、車線中央付近を維持する車線維持支援機能、アダプティブハイビームアシストなどが用意されてます。

もちろん、スズキの特徴である全方位モニター(視点切替式)も「全方位モニター付メモリーナビゲーション・スズキコネクト」もオプション設定されています。

さらに、ナビゲーション横に配置されたカメラがドライバーの顔を認識し、眠気や居眠り、脇見運転などを検知し、警告する「ドライバーモニタリングシステム」もスズキ初採用となっていて、コンパクトカートップクラスの先進安全装備が採用されているのも新型スイフトの魅力です。

単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせる
単眼カメラとミリ波レーダーを組み合わせる

●ボディサイズ:全長3860×全幅1695×全高1500mm
●価格
「XG」:172万7000円(CVT/2WD)、189万2000円(CVT/4WD)
「HYBRID MX」:192万2800円(5MT/2WD)、192万2800円(CVT/2WD)、208万7800円(CVT/4WD)
「HYBRID MZ」:216万7000円(CVT/2WD)、233万2000円(CVT/4WD)

(文:・塚田 勝弘/写真:小林 和久)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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