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■MT-10が192万5000円、MT-10SPは218万9000円
ヤマハ発動機(以下、ヤマハ)は、大型ストリートスポーツ「MT-10 ABS(以下、MT-10)」の2024年モデルを発表し、2024年1月12日に発売することを明かにしました。
ストリートを俊敏に走るヤマハMTシリーズの最高峰機種で、ヤマハのフラッグシップ・1000ccスーパースポーツの「YZF-R1」のネイキッド版といえるのがMT-10です。
その新型では、高性能ながら扱いやすい動力特性などはそのままに、カラーリングを変更。また、上級モデルの「MT-10SP ABS(以下、MT-10SP)」も継続販売されます。
●電子制御システム満載のストリートスポーツ
900ccの「MT-09」や700ccの「MT-07」、320ccの「MT-03」や250ccの「MT-25」、2023年11月10日には125cc版の新型「MT-125」も発売され、豊富なラインアップを誇るMTシリーズ。そのフラッグシップと呼べるのがMT-10です。
元々は200PSを誇るYZF-R1系エンジンをストリート向けに調律し、アップライトなハンドル、強烈な個性を放つ野獣系のフロントマスクなどを採用。世界的に人気が高いストリートファイターというジャンルに属する1000ccのネイキッドモデルです。
2022年にモデルチェンジを受けた現行モデルでは、997cc・直列4気筒エンジンを改良。最新の平成32年排出ガス規制に適合すると共に、最高出力を従来モデルの160psから166ps/1万1500rpmに向上させることで、より余裕ある走りを実現しています。
また、エンジン回転数や車速に合わせて電子音を合成再生するシステム「αlive AD」も採用。加速時やコーナー立ち上がり時などに、官能的なエンジンサウンドを奏でる工夫もなされています。
さらに、各種電子制御システムも充実しています。バンクの深さも反映する「トラクションコントロールシステム」、旋回性をサポートする「スライドコントロールシステム」、前輪の浮き上がり傾向時にライダーの運転操作を支援する「リフトコントロールシステム」などを搭載。加えて、「エンジンブレーキマネージメント」や「ブレーキコントロール」なども採用します。
しかも、これらの各種電子制御は、相互に連動することでライダーの運転操作を支援。まさに高度の電脳化を施すことで、マシンのポテンシャルを効率よく引き出すことを可能としています。
ほかにも、ユーザーが最高速度を設定できる「YVSL(Yamaha variable speed limiter/ヤマハ・バリアブル・スピードリミッター)」も新採用。設定した車速を超過しないよう車速を制御することで、ユーザーのアクセル操作による負担軽減に貢献します。
また、クラッチ操作なしで変速操作ができる「クイックシフター」は、ギヤのアップとダウンの両方の操作に対応。クイックなギアチェンジを可能とすると共に、長距離ツーリングなどでの快適性も高いレベルで実現しています。
●新色に「ダークグレイ」を追加
そんなMT-10の2024年モデルでは、新色として「ダークグレイ」を追加。ダークグレーとブラックのローコントラストにより落ち着いた印象を演出しつつ、ホイールやグラフィックに差し色として明るいシアンカラーも採用。これらカラーのマッチングにより、全体的に個性豊かな車体色となっています。
なお、従来色の「ブルー」「マットダークグレー」も継続販売。上級モデルのMT-10SPも、シルバーの車体色や、オーリンズ製電子制御サスペンションなどの装備はそのままに、継続してラインアップされます。
価格(税込)は、スタンダードのMT-10が192万5000円、MT-10SPは218万9000円。前述の通り、2024年1月12日の発売予定です。
(文:平塚 直樹)