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■元祖「ニンジャ」の誕生を記念した特別仕様
カワサキのスポーツモデル「ニンジャ(Ninja)」シリーズが誕生してから、2024年で40周年。
その記念すべき年を記念してカワサキでは、大型スポーツツアラー「ニンジャ1000SX」に精悍なレッドとブラックのツートーンカラーを身にまとった「ニンジャ1000SX 40thアニバーサリーエディション(Ninja1000SX 40th Anniversary Edition)」を発表しました。
昔からのバイクファンならご存じの通り、このカラーリングは、北米市場で「ニンジャ」の名称で親しまれた「GPZ900R」の1985年型に施されたカラーをオマージュしたもの。
まさに、「ニンジャ伝説」生みの親ともいえるバイクのカラー、「ファイアクラッカーレッド×エボニー」を採用しているほか、各部にGPZを彷彿とさせるギミックが満載となっています。
●ニンジャ1000SXとは?
スーパースポーツさながらのシャープなフルカウルスタイルと、長距離ツーリングでの快適性などが魅力の「ニンジャ1000SX」。
カワサキ伝統の水冷並列4気筒エンジンをはじめ、ツーリング時の快適性や安全性に寄与する最新の電子制御システムなどの搭載により、2020年の登場以来、根強い人気を誇っている大型スポーツツアラーです。
外観は、スーパースポーツスタイルのフルフェアリングデザインや、片側1本出しマフラーなどにより、スポーティかつダイナミックなフォルムを演出。ヘッドライト下には、高速走行時の空気の流れを整えるスポイラーも備えることで、シャープなフェイスデザインに貢献すると共に、高い走行安定性も実現します。
パワートレインには、最高出力104kW(141PS)/10000rpm、最大トルク111N・m(11.3kgf・m)/8000rpmを発揮する1043cc・水冷並列4気筒エンジンを搭載。低中回転域での豊かなトルク特性と、高回転域での圧倒的なパワーを両立する特性を実現することで、ロングツーリングでの余裕の走りはもちろん、ワインディングなどでも軽快な走りを楽しめます。
また、最新の電子制御システムも満載。クラッチ操作なしでシフトチェンジを可能にする「KQS(カワサキクイックシフター)」、設定したスピードでの巡航を可能にする「エレクトロニッククルーズコントロール」を採用。
さらに、「KTRC(カワサキトラクションコントロール)」や「パワーモード」と連携する包括的なモードセレクト機能「インテグレーテッドライディングモード」も装備することで、高い動力性能を持ちながらも、幅広いスキルのライダーが安全かつ快適に走ることを可能としています。
ほかにも、高速走行時に高い防風効果を生むウインドシールドは、走行状況やライダーの好みに合わせて4段階の角度調整が可能。
グリップヒーターやETC2.0車載器キットなどを標準装備するほか、スポーティな車体にマッチし、装着も簡単なパニアケースをオプション設定するなど、ツーリング時の高い快適性や利便性に貢献する装備も充実しています。
●細部までGPZ900Rをオマージュ
そんなニンジャ1000SXに追加されたのが「ニンジャ1000SX 40thアニバーサリーエディション」。これは、1984年に登場した「GPZ900R」の誕生40周年を記念したモデルです。
GPZ900Rは北米で「ニンジャ」の名称で販売され、1986年公開のハリウッド映画「トップガン」の劇中で、主人公役を演じたトム・クルーズ氏が乗ったこともあり、世界的に大きなセールスを記録。のちに続く、カワサキ「ニンジャ」ブランドの礎となったモデルといえます。
40周年記念モデルの主な特徴は、まず、1985年モデルの北米向けGPZ900Rから着想を得たカラーリングです。GPZ900Rのオリジナルカラーともいえるファイアクラッカーレッドとエボニーを用いたほか、シルバーのストライプや、アウトライン付きの「Kawasaki」ロゴも採用。
さらに、サイドカウルにある「Ninja」マークも、オリジナルのGPZを彷彿とさせるデザインで再現。当時は、空冷エンジンから水冷エンジンの移行期だったこともあり、あえて水冷であることを強調するために施された「Liquid-Cooled」マークも、オリジナルのGPZと同様に投入されています。
ほかにも、前後ホイールには、シルバーのホイールリムテープも施すことで、切削加工ホイールの高い質感を表現。燃料タンクの上部には、チャンピオンステッカーデザインの「Ninja40周年記念マーク」もあり、このモデルが特別な仕様であることをアピールしています。
価格(税込)は、162万8000円。スタンダード仕様が159万5000円ですから、3万3000円アップで特別な仕様が買えるのはちょっと注目ですね。なお、発売日は2023年12月23日の予定です。
(文:平塚直樹)