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■より余裕のパワーと快適性を向上した新型モデル
イギリスのバイクメーカー「トライアンフモーターサイクルズ(以下、トライアンフ)」は、ミドルクラスのアドベンチャーバイク「タイガー900GT/GTプロ/ラリープロ」を改良した2024年モデルの国内導入を発表しました。
独自の888cc・並列3気筒を搭載するこのシリーズは、オンロードの快適性とオフロードでの高い走破性が魅力。その新型では、エンジンを大幅に改良することで最高出力を108PSにアップしたうえに、燃費性能も向上。
また、新しくアクティブセーフティ機構やラバーマウントの新型ハンドルバーを採用するなどで、より安全性や快適性などを向上していることがポイントです。
●より全回転域での性能向上を実現
トライアンフのタイガー900シリーズは、ハイパワーながら扱いやすい888cc・並列3気筒を搭載し、長距離ツーリングなどに最適な装備を持つ、アドベンチャーバイクというジャンルに属するモデルです。
ラインアップには、フロント19インチ、リヤ17インチの軽量な鋳造アルミ合金ホイールを備え、オンロードでの快適な走りが魅力のスタンダード仕様「タイガー900GT」と、上級グレードの「タイガー900GTプロ」を設定。
また、フロント21インチのチューブレススポークホイールを採用するなどで、よりオフロード走行を重視した「タイガー900ラリープロ」の計3タイプを用意します。
これらの新型モデルでは、まず、独自の3気筒エンジンのコンポーネントを見直すことで、出力を95PSから108PSへ13%アップし、最大トルクも87N・m(8.87kgf-m)から90N・m(9.17kgf-m)へ向上。
低回転域から扱いやすい特性などはそのままに、より全回転域での性能向上を実現したほか、燃費も9%アップ。大容量20Lの燃料タンクと相まって、より長い航続距離を実現しています。
また、急ブレーキをかけた際に、自動的にハザードランプが点滅する緊急減速警告システムなどを採用したアクティブセーフティ機構も新採用。フロントインディケーターには、内蔵タイプの新型マーカーライトも装備するとことで、夜間や視界不良な環境下での被視認性も高めています。
さらに、ラバーマウントの新型ハンドルバーを装備することで、乗り心地も向上しています。特に、タイガー900ラリープロでは、ハンドルバーの位置も改良し、バーをライダー側へ15mm近くなる設定に変更。座っているときでも、立っているときでも、より機敏なライディングを実現しているといいます。
他にも、よりフラットになり、広々となった新型シートも採用。全タイプでシート高を20mm調整できるほか、オプションにはシート高をさらに20mm下げることが可能なヒーター付きローライダーシートも用意。これらにより、タイガー900GTではシート高を最低で800mmまで下げることができ、細めのシート幅と相まって、より良好な足着き性を実現しています。
●ライディングモードは最大6種類を設定
新型モデルには、ライダーの運転をアシストする様々な電子制御システムを採用していることも注目点です。まず、ライディングモードは、タイガー900GTにロード、レイン、スポーツ、オフロードの4種類を設定。
タイガー900GTプロには、それらにライダーモードも追加し全5種類を用意します。さらに、タイガー900ラリープロでは、より激しい悪路走行にも対応するオフロードプロを加えた全6種類を設定しています。
なお、タイガー900GTプロでは、リヤサスペンションに電子制御式プリロード&リバウンドダンピング調整機能付きも装備することで、より幅広いシーンで高い快適性を提供します。
ユーテリティ関連では、新しいグラフィックを備えた新型7インチTFTディスプレイのメーターや、スマホの充電などに便利なUSB-C充電ソケットなども新設定。スマホとバイクを連携できる「My Triumphコネクティビティ」も全モデルに標準装備するなどで、より利便性を向上しています。
車体色は、全タイプとも3カラーを設定。タイガー900GTとタイガー900GTプロでは、「スノードニアホワイト/サファイアブラック」「カーニバルレッド/サファイアブラック」「グラファイト/サファイアブラック」を用意。
タイガー900ラリープロでは、「カーボンブラック/サファイアブラック」「カーニバルレッド/サファイアブラック」「グラファイト/サファイアブラック」を設定します。
なお、価格(税込)は、
タイガー900GTが165万5000円
タイガー900GTプロが189万5000円〜192万5000円
タイガー900ラリープロは197万5000円〜202万円
となっています。
(文:平塚 直樹)