■アウディアバント」は、同社のDNAの一部
アウディはワゴンモデルの伝統を守り、BMW「i5ツーリング」と真っ向勝負を挑む体制が整っているようです。
近年、クロスオーバーやSUV、セダンやハッチバックが主流の電気自動車市場において、ワゴンは圧倒的な少数派です。
現在では、プジョー「e-308 SW」、オペル「アストラ スポーツツアラーエレクトリック」、ニオ「ET5ツーリング」、ポルシェ「タイカン スポーツ/クロスツーリスモ」、そしてアウディ最大のライバルとなるBMW「i5ツーリング」らが存在しているに過ぎません。
メルセデス・ベンツもEVワゴンを導入する前に、今後段階的にステーションワゴンを廃止していくと噂されており、その市場は狭まるばかりです。
しかし、アウディはそう考えていないようです。同社が1996年に「スーパー90ヴァリアント」を発表して以来、現在アウディのエステートカーとして知られるアバントは、同社のDNAの一部となっており、どこにも消えて行くことはありません。
捉えた最新プロトタイプは、完全な量産ボディとスプリットヘッドライトを備えています。同社では、2022年3月、「A6 Avant e-tron」コンセプトを発表、このA6アバントe-tron は、その市販バージョンとなりますが、ほぼ製品化の準備が整っているように見えます。
プロトタイプは、コンセプトに比べてサイドミラーやフラッシュドアハンドルが追加され、22インチのホイールは実用的な20インチのセットに置き換えられています。また、フロントの下部インテークにはレーダーセンサーが追加されているほか、後部にはワイパーと水平の赤いリフレクターが配置されています。
10月初旬には、赤いブレーキキャリパーを備えた最強モデル「RS6 アバントe-tron」を捉えましたが、このプロトタイプにはないため、ベースモデルと見られます。
市販型では、ポルシェ「マカンEV」と「PPE」プラットフォームを共有、アウディはA6 e-tronにシングルモーターバージョンと、デュアルモーターバージョンの両方を提供する可能性があり、後者はベースのQ6と同じ最高出力380psを発揮する可能性が高いです。
加速中には最大401psまでブーストされますが、より高速なパフォーマンスを求める顧客は、S6またはRS6 e-tronをチェックする必要があるでしょう。そのパフォーマンスは、S6が490ps、オーバーブースト時で最大517psを発揮、RS6は805psでブースト時には816psを叩き出すと噂されています。また100kWhのバッテリーにより、航続距離は435マイル(700km)が予想されます。
A6アバントe-tronのワールドプレミアは、2024年内となるでしょう。