■迎えに来てくれるお風呂「NUKUMARU(ぬくまる)」
マンガの「サ道」から空前のサウナブームが巻き起こり、街の銭湯からスーパー銭湯まで、驚くほどの行列(順番待ち)も珍しい光景ではなくなっています。
サウナが苦手の筆者にも「ロウリュ」や「サウナハット」などの用語やアイテムの名前が耳に入ってくるほど。最近では、自宅や別荘などにマイサウナを作る人もいるようですね。
ジャパンモビリティショー2023のキャンピングカーエリア(東8)には、代表的なキャンピングカービルダーの最新作やコンセプトモデルが並んでいます。
思わず写真を撮った「NUKUMARU(ぬくまる)」は、ハイエースをベースとしたキャンピングカーではなく、なんと移動式ミストサウナなのです。車体後部がミストサウナになっていて、20分も入っていると汗をかき、蒸気浴(ミストサウナ)を堪能できるというもの。
残念ながら「ジャパンモビリティショー2023」では、裸になっての体感はできませんが、細かい水の粒子が毛穴や皮膚の隙間まで洗い流し、シャンプーを使わなくても洗髪ができるそう。なお、江戸時代までは蒸し風呂が一般的だったようですので、入浴効果は十分得られるはず。
「NUKUMARU」には、サウナに欠かせない?水風呂こそありませんが、洗髪シャワーを備えるほか、「ととのった」後には休憩スペースもあり、もちろん着替えもできます。
この「NUKUMARU」は、サウナブームに乗っかったのではなく、入浴と「MaaS(Mobility as a Service)」を組み合わせたサービスで、レジャーや災害時などでの癒やしだけでなく、介護などに使われるのも想定されています。実際に、長野県飯山市では、トヨタ自動車との提携により、一般介護予防事業の一環として移動入浴車のサービス提供も行われているそうです。
介護ニーズでお風呂を提供するには、かなりの量のお湯が必要になりますが、「NUKUMARU」は、1人あたり330mlの水で運用可能だそうで、500mlペットボトル1本分に満たない量で十分だそう。
電源は、ポータブルバッテリーに加えて、外部電源を確保できれば利用可能で、RVパークやキャンプ場、音楽フェスなどでも使用できます。ラゲッジスペースにポータブルバッテリーやミスト発生器、水を入れるタンクなどが用意されています。
(塚田 勝弘)
【関連リンク】
NUKUMARU
https://nuku-maru.jp/