■2024年登場のマカンと同じくEV専用の「PPE」アーキテクチャを採用
ポルシェが現在開発半ばと見られる電動2ドアスポーツカー、「ボクスターEV」(仮称)市販型の最新プロトタイプをカメラが捉えました。
キャッチした開発車両のフロントエンドには、初めて量産型の4ポイントLEDデイタイムランニングライトを装着。リアエンドでは、量産型のスリムなラップアラウンドテールライトの一部が初めて露出しています。
DRLは、最大600m(1,970フィート)まで光線を照射することができる、同社の新しいマトリックスLEDランプ ユニットが装備されている可能性があるでしょう。
最終量産型テールライトは、9月29日に初公開されたばかりの「GT3 RRennsport」に似たユニットが予想されます。ここまでかなりカモフラージュが削ぎ落とされていますが、後部バンパーにダミーのエキゾーストパイプを装備するなど、未だ新旧ボディパーツを組み合わせており、まだ開発中盤と言えそうです。
しかし、フロントトランクと後部ナンバープレートの上には充電ポートも完備しており、EVバージョンであることは確認できます。側面では、ドア後部に若干の隙間が確認できますが、EVだけに最終的にサイドインテークを備えるかは不明です。
キャビン内では、デュアルスクリーン設定と静電容量式タッチコントロールを備えた、全く新しいインテリアを新設計。ダッシュボードのレイアウトには911と多くの共通点がありましたが、2シーターから2+2レイアウトに変更されるという噂は、実現しない可能性が高いこともわかりました。
718ボクスターEVは、2024年登場のマカンと同じくEV専用の「PPE」(プレミアム・プラットフォーム・エレクトリック)を採用します。基本的にはリアアクスルにシングルモーターを搭載するRWD(後輪駆動)ですが、より強力なデュアルモーターによるAWD(全輪駆動)の登場も噂されています。最新のレポートによると、RWDとAWDの両方で異なるバッテリー容量を備えたモデルが提供される可能性があるといいます。
研究開発責任者のマイケル・シュタイナー氏は、EVの登場が必ずしもすぐにICEの終焉を意味するわけではないことを示唆。ガソリン車のマカンが次世代のフルエレクトリックモデルと並行して数年間販売されるのと同じように、ボクスターもICEモデルと併売されるだろうと語っています。
ポルシェは2024年にマカンEV、2025年にボクスター/ケイマンEVをリリースする計画で、その後2020年代後半には、次世代カイエンと、同ブランド最大の新型SUV(どちらもEVのみ)を投入する予定となっています。