カワサキのネオレトロな650ccモデル「Z650RS」に2024年モデルが登場。車体色を刷新し、トラクションコントロールも新採用

■カワサキの先進サポート技術「KTRC」を搭載

カワサキが生み出した1970年代の名車「Z650」、愛称「ザッパー」を彷彿とさせるスタイルが人気の「Z650RS」。

Z650RS(キャンディミディアムレッド)
Z650RS(キャンディミディアムレッド)

伝統的な「Z」シリーズの血統を受け継ぐ大ヒットバイク「Z900RS」の兄弟車として、2022年4月に登場したミドルサイズのネオレトロバイクですが、カワサキはその2024年モデルを発表しました。

新型のZ650RSでは、ボディカラーを刷新すると共に、最新の電子制御システムも採用。様々な状況において安定した車体の挙動維持をサポートするトラクションコントロールシステム「KTRC」を装備することで、より走りをグレードアップさせています。


●名車「ザッパー」をオマージュしたモデル

1976年に発売され、大きな人気を得た「Z650」をオマージュしたフォルムが特徴の「ネオレトロ」と呼ばれるジャンルのバイクが、Z650RSです。

Z650RS(エボニー×メタリックマットカーボングレー)
Z650RS(エボニー×メタリックマットカーボングレー)

スタイルの原型となったZ650は、652ccの空冷4ストローク並列4気筒エンジンを搭載し、世界中のファンから「ザッパー」の愛称で呼ばれている名車。

「900スーパー4(通称Z1/ゼットワン)」や「750RS(通称Z2/ゼッツー)」といったカワサキの代表的な名車たちと共に、伝説のバイクのひとつとして今に語り継がれているモデルです。

その血統を受け継ぐモデルとして、2022年4月に国内販売を開始したのがZ650RS。丸型ヘッドライトの上に並ぶ砲弾型メーターユニット、ティアドロップ型の燃料タンクから低くスリムなシートに至るまでの流麗なフォルムなどが、ザッパーのテイストを継承しつつ、軽快で親しみやすいキャラクターを演出しています。

カワサキ・Z650RSの走り
カワサキ・Z650RSの走り

最高出力68psを発揮する649cc・並列2気筒エンジンは、低速での優れたトルクなどにより、街中などでも扱いやすい出力特性が魅力。

シート高800mmによる良好な足つき性、軽量なシャーシによる俊敏なハンドリング性能などにより、ベテランから初心者まで、幅広いライダーがライディングを楽しめる乗り味を実現しています。

●KTRCは2つのモードから選択可能

その2024年モデルでは、まず、前述の通り、独自のトラクションコントロールシステム「KTRC(カワサキトラクションコントロール)」を新採用しています。

トラクションコントロールKTRCの採用で、より安定した走りが楽しめる
トラクションコントロールKTRCの採用で、より安定した走りが楽しめる

カワサキが誇る先進のライダーサポート技術がKTRC。独自のロジックを用いたこのシステムは、走行中のトラクション変化をあらかじめ予測することが可能で、タイヤが滑り出す前に最適なパワー制御を行うことが特徴。また、非常にスムーズな介入なため、車体挙動への影響は小さく、ライダーは自然な感覚でライディングに集中することができます。

なお、Z650RSのKTRCでは、2つのモードを選択することが可能です。モード1はスポーツライディングを意識した制御、モード2は滑りやすい路面でのスムーズな走行に対応した制御を実施。システムをオフにすることも可能で、走行時の路面状況やライダーの好みなどに応じて、最適な設定を選ぶことができます。

Z650RS(エボニー×メタリックマットカーボングレー)
Z650RS(エボニー×メタリックマットカーボングレー)

さらに、新型では、新色として「キャンディミディアムレッド」と「エボニー×メタリックマットカーボングレー」を設定。いずれもシンプルな配色により、Z650RSのクラシカルなスタイルをより際立たせる配色となっています。

価格(税込)は105万6000円。2023年11月1日に発売する予定です。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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