■バンパーのセンターエアインテークと、三角のコーナーエアインテークは明らかに拡大
メルセデス・ベンツは6月、ミッドサイズワゴン「Eクラス ステーションワゴン」新型を発表しましたが、そのパフォーマンスモデルとなるAMG「E53ステーションワゴン」市販型の最新プロトタイプをカメラが捉えました。
市街地で撮影したテスト車輌は、ハードなサスペンションセットによりボディをローダウン、AMGの象徴パナメリカーナグリルを隠しているものの、ほぼデザインが露出しています。
フロントエンドには、ベースモデル同様に、シャープなラインとブーメラン型のLEDデイタイムランニングライトを備える新ヘッドライトを装備、バンパー下部のセンターエアインテークと、三角のコーナーエアインテークは明らかに拡大されています。
側面からは、幅広のサイドシルが確認できるほか、足まわりには大径ホイールに赤いブレーキキャリパーを装着しています。後部では、AMGバッジは隠しているものの、テールライトに埋め込まれたスリーポインテッドスター、新設計されたルーフスポイラーやコンパクトなディフューザーを装備、そしてクワッドエキゾーストパイプがインストールされています。
キャビン内では、12.3インチのデジタルインストルメントクラスター、14.4インチのデジタルインストルメントクラスターなどベースモデルと同じ仕様が予想されますが、AMG専用のステアリングホイールとシートで差別化されるでしょう。
スペック情報も明らかになってきました。現行型の最高出力435psを発揮する直列6気筒ツインターボエンジンは、「S580e」のシングルモーターを備えた電動アシスト直列6気筒エンジンへ変えられます。その結果、最高出力は510ps・最大トルク750Nmへ大幅に向上することがわかりました。
未だ不明なのは、バッテリーをフル充電した場合にどれくらいの距離を走行できるかということです。最新のAMG「C63 S Eパフォーマンス」はV8から直列4気筒プラグインハイブリッドに換えましたが、ハイブリッドシステムは性能重視で、バッテリーが非常に小さい(6.1kWh)ため、電力で8マイル(13km)しか走行できません。
一方、S580e は 28.6kWhの大容量バッテリーを搭載しており、実質70マイル(113km)のゼロエミッション走行が可能となっており、E53では、どのレベルのEV航続距離が期待できるのでしょうか、気になるところです。
AMG E53新型のワールドプレミアは、最速で2023年終わり、遅くとも2024年初頭までに行われると予想されています。