■燃焼エンジン搭載モデルと「K1」アーキテクチャを共有
ヒョンデのコンパクト・クロスオーバーSUV「キャスパー」に新たに導入されるフルエレクトリックバージョン、「キャスパーEV」市販型プロトタイプをカメラが初めて捉えました。
車名がスケートボードのトリック(技)に由来するキャスパーは、同ブランドの最小モデル、かつ最小SUVとして2021年に発売されています。現行型では、1.0リットル直列3気筒自然吸気ガソリンエンジンを搭載したICEモデルです。
2022年半ばには、ヒョンデの欧州マーケティング責任者、アンドレアス・クリストフ・ホフマン氏は、旧大陸(アジア・ヨーロッパ・アフリカ)向けに手頃な価格の電気自動車を発売する計画を認めており、このキャスパーEVが「次期都市型EV」最初のモデルとして発売されます。
同氏は、安価なEVを開発するのは難しいことを認めながらも、価格は2万ユーロ(2023年9月現在のレートで約315万円)程度になるだろうと述べています。
捉えたプロトタイプは、フィアット500やフォルクスワーゲンe-upをベンチマークとしており、ICEモデルの全長が141.5インチ(3595mm)であることを考慮すると、キャスパーEVはこれら2つのモデルの中間に位置するはずです。
捉えたプロトタイプは、ボディ全体をカモフラージュしていますが、コナElectric 2024とほぼ同じく、前面に充電ポートが配置されているのがわかります。偽装具合からすると、エクステリアデザインにはICEと差別化されたデザインが採用されると予想されますが、そのコクピットも進化するでしょう。
インフォテインメントのタッチスクリーンは、ICEモデルに搭載のものと比べて大きくなり、フルデジタルインフォテイメントクラスターも新設計されていることがわかります。
市販型では、アイオニック5、6、および将来の7のようにEV専用ではなく、燃焼エンジン搭載モデルと「K1」アーキテクチャを共有します。また、ボルグワーナー製の統合ドライブモジュール(iDM)によって駆動され、最高出力184psが可能であることが確認されていますが、最終的には若干抑えられる可能性もありそうです。
キャスパーEVのワールドプレミアは、2024年以降と思われ、日本市場での発売も予想されます。