■最も強力なモデルでは、最大270馬力を発揮
アルピーヌは、新型EVハッチバック「A290」を開発中ですが、その市販型プロトタイプをカメラが初めて捉えました。
欧州BセグメントとなるA290は、2023年5月にワールドプレミアされたコンセプトモデル「A290ベータ」の市販型バージョンです。EVで復活した「ルノー5」をベースに、「CMF-BEV」プラットフォームを共有、アルピーヌブランドが高性能化しました。
捉えたプロトタイプは、分厚いカモフラージュが隅々まで覆っていますが、ボディーがローダウンされ、アグレッシブなバンパー、幅の広いフェンダーが確認できます。
また、ボンネットにはいくつかの奇妙な空力コンポーネントが備えられていますが、それが最終製品バージョンにもそのまま残るかどうかは不明です。
エクステリア最大のニュースは、コンセプトモデルの3ドアから、実用性を高めた5ドアへ変更されている点でしょう。足回りには、中央に四角いカットが入った非常に珍しいホイールを装着。おそらく、コンセプトモデルの20インチサイズよりも小さいと思われます。
キャビン内もコンセプトから大きな変更がみられます。このプロトタイプから明らかなように、中央にあった運転席は、量産モデルでは市場に応じて、ステアリングホイールが左側または右側にある伝統的なレイアウトになります。それにより、3人乗りから5人乗りへと変更されます。
また、助手席側の大きなスクリーンにも騙されてはいけません。スクリーンは生産用ディスプレイではなく、おそらくテストドライバーによる、さまざまな測定に使用されているものと思われます。
A290市販型には、シングルモーターと53kWhバッテリーパックを積み、2つの電動パワートレーンが搭載されます。エントリーレベルでは最高出力218ps、最も強力なモデルでは最大270psを発揮すると予想され、どちらのバージョンも前輪によって駆動されます。
アルピーヌA290市販型のワールドプレミアは、2024年後半と予想され、価格は5万ドル(約736万円)と、ルノー5の2万7000ドル(390万円)より大幅に高くなる見込みで、日本市場導入の動きも見られるといいます。