■新井敏弘選手のデモランに児童・生徒も大盛り上がり
愛知・岐阜を舞台にしたラリージャパン開催まであと2か月あまりとなった9月14日(木)および15日(金)、愛知県内の2市で「ラリージャパン2023ラリー特別授業」が開催されました。
これはFIA世界ラリー選手権(WRC)フォーラムエイト・ラリージャパン2023(11月16日~19日)の開催を盛り上げるため、FIA世界ラリー選手権(WRC)フォーラムエイト・ラリージャパン2023開催地元6市町(愛知県豊田市、岡崎市、新城市、設楽町、岐阜県恵那市、中津川市)で不定期に開催される、小学生および中学生向けのラリー教室です。すでに7月から開催されており、夏休みを挟んで、2学期がスタートした各校に出向いての「ラリーに関する授業」が行われました。
その講師となるのは新井敏弘選手と槻島もも選手の2名。新井選手はPWRC世界チャンピオンを2度も獲得し現在も全日本ラリー選手権に挑戦を続けている日本屈指のラリードライバー。槻島選手も全日本ラリー選手権などでコ・ドライバーとして活躍するだけでなく、各種イベントのMCなども務めています。
今回のラリー教室は、9月14日(木)に岡崎市内の小学校2校で開催されました。その翌日となる9月15日(金)は新城市内で2回目の開催となりました。今回は、作手中学校と作手小学校の生徒児童を集めて「新城市SS」の舞台となる「鬼久保ふれあい広場(愛知県新城市作手白鳥鬼久保5)」でラリー教室を行った後に、午後には場所を移し、新城市内の「千郷小学校(愛知県新城市杉山前野4-1)」に出向いて5・6年生を相手にこの日2度目のラリー教室を行いました。
31名が参加した「鬼久保ふれあい広場」の会場では、B&G海洋センターの体育館を使用して、まずラリー授業を開講。
ラリーが一般道を1台ずつ走ってそのスピードを競うことや、サーキットのようなクローズド空間ではなく、一般道を使って競技を行うことや、その走行のスピードレンジなど、児童に質問をしながら授業は進んでいきます。
ドライバー1人ではなく、コ・ドライバーとの2人で協力して、事前に下見をして作ったペースノートを読み上げながら走ることや、舗装路のみならず、ダートなどのグラベル路面や雪や氷の路面でも走行をするなど、ほかのモータースポーツ競技とは異なることなど、子供たちにその魅力をわかりやすく、伝えていました。
その後、広いグラウンドに場所を移し、新井選手が持ち込んだ、昨年まで全日本ラリー選手権を走ったスバルWRX STIによるデモンストレーションランが開催となりました。途中で作手中、作手小の先生3名による同乗体験も行われました。
その後新城市立千郷小学校へ移動。移動したらすぐに新井選手と槻島選手はそれぞれ5年生、6年生のクラスに向かい、一緒に給食を摂りました。
大人たちにとっては何十年ぶり、という給食は「味噌ラーメンと揚げシューマイ」。教室にやってきた著名なラリー選手をすぐその場で調べるなど、興味も津々。一緒に食事をしながら話も盛り上がる。新城ラリーはもちろん、昨年のラリージャパンでも実際に観戦しにいったり、リエゾンで声援を送った児童も多く、地元の認知も向上しているだけに、このラリー講座にも興味を持っている児童が多い、ということが実感できます。
5年生の教室の前で行われたラリー教室も反応がいい。ラリージャパンについても開催場所などの情報を交えつつ、最後には「夢をかなえるために」と題して、新井選手のこれまでの活躍を振り返りつつ、好きなこと、他人よりうまくできること、を自分で確認しながら、自分の長所というのを見つけ、さらに好きなことを一生懸命やって努力を続ける大切さを児童らに伝えていました。
こちらも講演の後は、この2学年の児童が校庭に出て、新井選手がドライブするWRX STIのデモランを行って、この日のラリー教室は終了しました。
ラリージャパン開催まで愛知岐阜の開催地元では、小学生を対象としたラリー教室はまだまだ続きます。
FIA世界ラリー選手権「フォーラムエイト・ラリージャパン2023」は11月16日(木)~19日(日)、愛知県および岐阜県で開催されます。スペシャルステージ(SS)は、16日(木)から豊田スタジアムSSSが開催され、17日(金)は伊勢神トンネルSS、稲武ダムSS、設楽町SS。18日(土)が額田の森SS、三河湖SS、岡崎市SSS、新城市SS。19日(日)は根の上高原SS、恵那市SS、旭高原SSとなります。
(青山義明)