■関東・中部・関西からは新幹線に乗って入場
JR東海は、東海道新幹線のメンテナンスを行う浜松工場を見学するツアー「JR東海 浜松工場へGO」を、2023年10月21日(土)・22日(日)に開催することを発表しました。このツアーは、自由参加型の一般公開イベント「新幹線なるほど発見デー」に代わるものです。
ツアーは両日とも、日帰りで新幹線利用プランと在来線利用プラン、貸切バス利用プランを設定。
新幹線利用プランは、関東(東京・品川・新横浜)および中部・関西(名古屋・京都・新大阪)から、新幹線の団体専用列車に乗って入場。浜松工場入口にある、新幹線の踏切通過を経験することができます。復路も新幹線の団体専用列車に乗車します。
料金は1万8000円〜3万3500円。
在来線利用プランは、三島・沼津・富士・清水・静岡・藤枝・島田・菊川・掛川・袋井・磐田の各駅から、在来線団体専用列車を往路のみ利用。浜松駅から浜松工場までは、貸切バスで往復して、浜松駅で解散となります。
料金は1万4600円〜1万5900円。貸切バス利用プランは、浜松駅と浜松工場を往復するプランで、料金は1万2000円となっています。
プレスリリースに紹介されている「JR東海 浜松工場へGO」の見学・体験コンテンツは4つ。目玉は「ドクターイエローの車内見学&記念撮影をしよう」。ドクターイエローの車内の一部を公開(車内撮影は不可)するほか、ドクターイエローをバックに記念撮影ができます。
今回新たに用意されるコンテンツは「日本一短い?新幹線」。N700系の先頭車同士を連結して展示します。「新幹線のまさに裏側! 下から新幹線を眺めよう」は、特別な通路から新幹線の台車や連結部を見学することができます。
「普段は見られない保守用車を間近で見よう」では、夜間に活躍している保守用車両を公開します。今回は大容量電源車などを初めて公開する予定です。
ツアーは2023年9月4日(月)からジェイアール東海ツアーズで発売しています。
●1〜2万人を動員した「新幹線なるほど発見デー」は終了へ
東海道新幹線浜松工場の一般公開イベントは、国鉄時代の1986年に「新幹線夏祭り」を開催したのが最初。
その後1994年に、東海道新幹線30周年記念イベント、1995年に「新幹線なるほど体験デー」を開始し、1996年から「新幹線なるほど発見デー」となり、毎年1〜2万人を動員しました。2017年までは毎年7月に開催し、夏休みの恒例イベントとなりました。2016年までは、クレーンを使用した新幹線の車体吊り上げ実演「空飛ぶ新幹線」が人気でした。
2010年までは引退した歴代新幹線も展示されていましたが、2011年に開館したリニア・鉄道館に移設されたため、以後は現役車両の展示のみとなりました。
2017年に新工場が竣工。同時に「空飛ぶ新幹線」が廃止され、新たに新幹線先頭部研ぎ設備の稼働を開始しました。同年の「新幹線なるほど発見デー」では新コンテンツとして、「新幹線の先頭部研ぎ実演」を用意しました。
2019年から開催日を秋に変更。しかし、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で、2020〜2022年の開催は中止となりました。その一方で「特別企画 東海道新幹線 浜松工場へGO」ツアーを2022年に開催。このツアーが今年からレギュラー化された形です。
「新幹線なるほど発見デー」は自由参加型で無料のイベントでしたが、「JR東海 浜松工場へGO」は有料で人数を制限したイベントとなります。JR東海は人数限定とすることで、ゆっくりと見学できることをアピールしています。
今回予告されているコンテンツは4つのみですが、有料に見合う充実したコンテンツ展開に期待したいと思います。
(ぬまっち)