トライアル世界選手権の絶対王者、ホンダ・ワークスのトニー・ボウが17年連続のチャンピオン獲得!

■2023年シーズンは全11勝を記録

世界最高峰のトライアル競技「FIMトライアル世界選手権」シリーズで、2007年から16連覇を達成してきた絶対王者がスペイン出身のトニー・ボウ選手。

ボウ選手のライディング(最終戦フランス大会)
ボウ選手のライディング(最終戦フランス大会)

ホンダのワークスチーム「レプソル・ホンダ・チーム(Repsol Honda Team)」に所属する36歳のベテランライダーですが、そのボウ選手が、2023年9月2日に開催された最終戦フランス大会レース1で、2023年シーズンもワールドチャンピオンを獲得。

自身の大記録を塗り替え、17年連続の世界王者になるという快挙を達成しました。


●第4戦から最終戦まで完全優勝

トライアルとは、高低差や傾斜が複雑に設定され、途中にはさまざまな障害物が設けられたセクションと呼ばれるコースを、いかにバイクに乗ったまま足を着かずに走り抜けるかを競う競技です。

その世界最高峰といえるのが、世界中からトップライダーが参戦する「FIMトライアル世界選手権」シリーズ。

喜びの表彰台
喜びの表彰台

ボウ選手は、2003年からこの選手権に参戦しており、ホンダ・ワークスチームに移籍した2007年に初の世界チャンピオンを獲得。それ以来、2023年シーズンまで連続してワールドチャンピオンを獲得しているという、まさに絶対王者の名にふさわしいトップライダーです。

そんなボウ選手が参戦した2023年シーズンのトライアル世界選手権は、全7戦各2レースの合計14レースで開催。開幕戦から第3戦の日本大会(モビリティリゾートもてぎ)までは、優勝と2位をライバルと分け合う接戦を繰り広げていました。

ところが、第4戦サンマリノ大会で2レースとも優勝する完全優勝により、ランキングトップに浮上。続く第5戦アンドラ大会、第6戦イタリア大会でも完全優勝を記録し、圧倒的な強さを見せました。

ボウ選手のライディング(最終戦フランス大会)
ボウ選手のライディング(最終戦フランス大会)

そして、最終戦のフランス大会でも、初日に行われたレース1で見事に優勝を決め、17連覇を達成。さらに、翌日のレース2でも勝利を手中にし7連勝、シーズン全11勝を記録しています。

●前人未到の34連覇も目前?

しかも、ボウ選手は、もうひとつのトライアル世界最高峰「FIM X-Trial世界選手権(以下、Xトライアル)」でも、現在ポイントランキングで首位にたっています。

Xトライアルでもボウ選手は現在ランキング首位
Xトライアルでもボウ選手は現在ランキング首位

Xトライアルとは、野球場などのスタジアム内に設置された人工的な競技区間で行われ、豪快な走りと、ライトアップなどによる華やかな雰囲気が人気のシリーズ。

主に野外で行われる「アウトドア」競技のトライアル世界選手権に対し、「インドア」版の世界戦といえるもので、これら2つの選手権が、まさにトライアル競技におけるツートップだといえます。

そして、ボウ選手は、このXトライアルでも、2022年シーズンまでに16連覇を記録。もし2023年シーズンも年間チャンピオンになれば、同じく17連覇となり、トライアル世界選手権と合わせて「34連覇」という、前人未到の記録を樹立することになります。

Xトライアルの2023年シーズンは、10月7日の第5戦アンドラ大会、11月4日の第6戦スペイン大会、11月11日の最終戦フランス大会を残すのみ。残り3戦で、ボウ選手が自身の大記録を更新できるのかも注目です。

(文:平塚直樹

この記事の著者

平塚 直樹 近影

平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)・・・