ポルシェ最強SUV「カイエンターボE-ハイブリッド」の予約受注開始。4.0L V8ツインターボにモーターを組み合わせる

■「カイエンターボE-ハイブリッドクーペGTパッケージ」を選べばさらなる速さを享受できる

ポルシェ初のSUVであるカイエンは、3代目にスイッチしています。2023年4月にはビッグマイナーチェンジを受け、高性能化が図られたばかりです。

ポルシェ「カイエンターボE-ハイブリッド」のエクステリア
ポルシェ「カイエンターボE-ハイブリッド」のエクステリア

2023年8月29日(火)、最もパワフルな新型「カイエンターボE-ハイブリッド」の予約受注が開始されました。

最高出力が544kW(739PS)に達するカイエンの最上位モデル。中でも「GTパッケージ」が装着された新型「カイエンターボE-ハイブリッドクーペ」は、最もアグレッシブな走りと外観を享受できるなど、SUVであってもポルシェらしさを堪能できます。

「カイエンターボE-ハイブリッド」のリヤビュー
「カイエンターボE-ハイブリッド」のリヤビュー

新型カイエンターボE-ハイブリッドは、「カイエンターボS E-ハイブリッド」の後継モデルで、最先端技術がさまざまな方法でアップグレードされ、とくに電気航続距離と性能が大幅に向上されています。

出力130kW(176PS)のモーターが、大幅に改良された441kW(599PS)の4.0L V8ツインターボエンジンを加勢し、2つのパワーユニットの合計出力は544kW(739PS)・最大トルク950Nmに達するというモンスターぶり。

SUVの高性能化は今に始まったことではありませんが、そのスペックはスーパースポーツカー並になってきています。「カイエンターボE-ハイブリッド」は、0-100km/hを3.7秒で到達し、最高速度は295km/hに達します。また、容量が25.9kWhに増加された高電圧バッテリーは、ラゲッジフロアの下に配置され、最長82kmの電気航続距離が可能になり、新たに11kWの車載充電器が搭載されています。

「カイエンターボE-ハイブリッド」の走行イメージ
「カイエンターボE-ハイブリッド」の走行イメージ

足まわりでは、新しい2チャンバー、2バルブ技術が採用されたアダプティブエアサスペンションの標準化がトピックス。サスペンションの伸側と縮側を別々に調整することが可能です。快適性と安全性を高め、ダイナミックなコーナーワークを可能にしつつ、低速走行時の快適性も担保されるそう。ピッチとロールの最大限の抑制も可能になるとしています。

さらに、「ポルシェトルクベクトリングプラス(PTVプラス)」も標準装備されるほか、「ポルシェダイナミックシャシーコントロール(PDCC)」とリヤアクスルステアリングをオプションで設定。

また、外観では、SUVモデルとクーペモデルともに、ターボモデル専用の特徴的なフロントマスクが採用され、光沢ブラックのエアブレードがアクセントになっている大型クーリングエアインテークが備わります。ホイールアーチトリムとエクステリアカラーのリヤバンパーが、パフォーマンス重視モデルであることを強調。ブラッシュステンレススチール製の2組のツインテールパイプとレッドのブレーキキャリパーも、レーシーなムードを漂わせています。

「カイエンターボE-ハイブリッド」のコクピット、ディスプレイまわり
「カイエンターボE-ハイブリッド」のコクピット、ディスプレイまわり

一方のインテリアには、ダッシュボードとドアパネルのトリムにアルミニウムの加飾であるインレイが配置されていて、パフォーマンスへのこだわりを強調。ルーフライニングはRace-Tex製で、GTスポーツステアリングホイール(ステアリングホイールヒーター付)、モードスイッチ、レザースポーツシート(18ウェイ調整機能付)などが標準装備されます。加えて、「レザーコンフォートシート(14ウェイ調整機能付)」をオプションから選択することも可能。

最新のコクピットも見どころです。自立式曲面デザインのオールデジタルインストルメントクラスター(可変ディスプレイオプション付)を備えた新しいコクピットをはじめ、再設計されたセンターコンソール、オプションの「パッセンジャーディスプレイ」などが用意されています。

標準装備される革新的な高解像度HDマトリックスLEDヘッドライトは、夜間などでの快適性と安全性を向上。

「カイエンターボE-ハイブリッドクーペ」のイメージ
「カイエンターボE-ハイブリッドクーペ」のイメージ

最上級仕様となる「GTパッケージ」を備えたカイエンターボE-ハイブリッドクーペは、さらにスポーティな雰囲気を味わえます。同パッケージは、一部の市場で販売終了になった、公道走行に特化したパフォーマンスモデルである「カイエン ターボGT」の厳選されたパフォーマンス装備が用意されるのが魅力です。

「カイエンターボE-ハイブリッドクーペ」のサイドビュー
「カイエンターボE-ハイブリッドクーペ」のサイドビュー

エアサスペンションを含むすべてのシャシーとコントロールシステムは、専用チューニングされ、車高が10mm低く設定されています。GT専用のピボットベアリングは、フロントアクスルのキャンバーが-0.58度になり、ワイドなフロントホイールと組み合わされることで、コーナーでのよりダイナミックなステアリングレスポンスを実現するそう。さらに、全体的なステアリング精度の向上、コーナリンググリップの強化を可能にするとしています。

「カイエンターボE-ハイブリッド」のコクピット、ディスプレイまわり
「カイエンターボE-ハイブリッド」のコクピット、ディスプレイまわり

足元には、高性能の「ポルシェセラミックコンポジットブレーキ(PCCB)」も標準装備されます。そのダイナミックな特性は、標準装備の22インチのGTデザイン ホイール用パフォーマンスタイヤとこの「PDCC」、リヤアクスルステアリングによって強化されます。

「カイエンターボE-ハイブリッドクーペ」のリヤイメージ
「カイエンターボE-ハイブリッドクーペ」のリヤイメージ

さらにエクステリアには、ブラックのアクセントが施された専用フロントセクション、ブラックのホイールアーチエクステンション、ルーフスポイラーのカーボンサイドプレート、ターボGT由来の中央に配置されたチタンエグゾーストシステムのテールパイプ、カーボンリヤディフューザーなどが備わります。

ルーフも軽量カーボンファイバー製になり、0-100km/h加速を3.6秒でクリアし、最高速度は305km/hに達します。ノーマル仕様でもポルシェSUVで最高のスペックを享受でき、さらに物足りない人には「GTパッケージ」を備えたカイエンターボE-ハイブリッドクーペが用意されています。

●価格
「カイエン ターボE-ハイブリッド」:2342万円
「カイエン ターボ E-ハイブリッドクーペ」:2400万円
「カイエン ターボE-ハイブリッドクーペGTパッケージ」:2790万円
※すべて右ハンドルで、トランスミッションは8速Tip-S

(塚田 勝弘)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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