■スポーツカーより…
美女にはスポーツカーがよく似合う。美女はスポーツカーが好きに決まっている!
……アラフィフに近づきつつあるクルマ好きとしてはそう信じているのですが、どうやら現実はそうとは限らないみたいですね。
もちろん、スポーツカーが好きな女性だってたくさんいる(と信じたい)けれど、最近は「SUVのほうがいい」という人がどんどん増えているようです。
でも、その気持ちはわからなくもない。
スポーツカーよりもSUVのほうが乗り降りしやすいし、スポーツカーよりもSUVのほうが快適だし(スポーツカーは乗り心地が悪くて音がうるさいと相場は決まってる! 例外もあるけれど)、そしてスポーツカーよりSUVのほうが目立たない。
頑張らないで生きることがもてはやされる昨今だから、物事は楽なほう楽なほうへ流れるのも当然かもしれません。スポーツカーってカッコいいけど、どこか我慢する乗り物ですからね(それってハイヒールと同じだと思うけど、ハイヒールを履く人も減りました)。
ところで“目立たない”ってどういうこと?
スポーツカー好きのボクの感覚ではよくわからないけれど「派手なのはイヤ、目立つのはイヤ」という若い女性は、年々増えている気がします。気のせいかな?
令和のデートカーは、スポーツカーよりもSUVのほうがいいのか?
たぶん…というよりも確実に、SUVのほうが喜ばれるでしょう。乗り降りしやすくて、快適で、しかも派手すぎないから。それに、着座位置が高いから景色だってよく見えるし。わかるよわかるよ、そうだよね。やっぱりSUVだよね。
●SUVが好きなんて
というわけで、ホンダZR-Vは令和のデートカーにぴったりだと思うわけです。乗り降りしやすいし、快適だし、街にも溶け込む(派手すぎない!)。
だけど、走り好きのボクとしてZR-Vで注目したいのは、ハンドリングが素晴らしいってことですよ。タイトな峠道を走っても、SUVらしい着座位置の高さや重心の高さを忘れて、スポーツカーのように楽しく走れるのです。これって凄いことじゃない?
スポーツカーのようにキビキビと楽しく走れて、運転好きのドライバーとして満足できるし、SUVだから令和のデートカーとしても合格。なんといいクルマなのだろうか、ZR-Vは。
……なんてことを話したら、彼女はこう言ったのです。ニッコリと。
「私、スポーツカーよりもSUVのほうが好きなんてひとことも言ってないんだけど。どっちかといえば、低いクルマのほうが好きなんだけど」。
……えっ?
「誰と勘違いしているのかなあ…?」とは口にしなかった彼女だけど、満面の笑顔ながらそう言いたそうな瞳をしていたのは…きっと気のせいに違いない(ということにしておこう!)。