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■地中海風のエレガントなデザインが魅力
近年、人気が高いキャンピングカーのなかでも、高い質感や落ち着いた雰囲気、快適な居住空間などにより、憬れを抱くユーザーが多い欧州製の高級モデル。
日本でもハイマーやデスレフ、アドリアなど、さまざまな有名ブランドのモデルが販売されていますが、そんな欧州ブランドのひとつ、ドイツの「エトルスコ(Etrusco)」が日本に初上陸します。
2016年に設立されたばかりの新しいブランドがエトルスコ。その日本総代理店として国内販売を手掛けるのは、ハイエースベースのキャンピングカーで有名なトイファクトリーで、Aクラスフルコンやキャブコンなど、本格仕様のキャンピングカー、5モデルを国内導入するといいます。
●世界的に名高いハイマーのノウハウを投入
日本初上陸となるキャンパーブランドが、ドイツのエトルスコ。このブランドは、ドイツ最大手キャンピングカーブランドで、ハイマーなどを手掛けていることで知られる「アーウィン・ハイマー・グループ(Erwin Hymer Group)」によって2016年に設立されたブランドです。
主な特徴は、地中海風でエレガントなイタリアのデザインと、洗練されたモダンなテイストを持つこと。また、高級ブランドとして世界的に名高いハイマーをはじめ、数々のキャンピングカーを製作してきたディテールへのこだわりが、随所に盛り込まれていることも魅力です。
そんなエトルスコを日本で販売するのが、トイファクトリーが展開する欧州製キャンピングカー専門ディーラーの「ユーロトイ(EURO-TOY)」です。
トイファクトリーは、ハイエースベースのキャンピングカーで有名なメーカーですが、その新規事業の一環として、新しくエトルスコの輸入を開始。
2023年11月、神奈川県相模原市で新規オープン予定のショップ「EURO-TOY」のスタートと同時に販売を開始するといいます。
●日本導入予定の5モデルを紹介
エトルスコは、前述の通り、日本初上陸ですが、今回トイファクトリーでは以下の5モデルを展開するといいます。
【I6900SB(Aクラスフルコン)】
まるで高級スイートルームのような豪華装備を完備した、フィアットベースのAクラスとよばれるジャンルのキャンピングカーです。
ちなみに、Aクラスは、主にアメリカなどで使われるタイプ名で、大型バスのような外観を持つモデルを意味します。専用シャーシにボディの全てを架装していることが特徴で、日本ではフルコン(フルコンバージョン)と呼ばれています。
I6900SBのベース車両はフィアットの商用バン「デュカト」で、車体サイズは全長6950mm×全幅2320mm×最大高2950mm。高さだけでも2100mmもある室内は、豪華装備がズラリと並び、大人4〜5名がゆったりと過ごせる余裕あるスペースを確保しています。
また、室内後方には長さ1850mm×幅800mmと、長さ1950mm×幅800mmといった2つのベッドがあり、これらを繋げてダブルベッドにすることも可能(ダブルベッド展開時の幅2100mm)。
さらに、室内前方にはプルダウン式ベッドもあり、こちらのサイズは長さ1930mm×幅1500mmを確保しています。
なお、乗車定員は4名、就寝人数は4名(オプションのベッド設定時5名)。販売開始予定は2024年です。
【T6900SB(キャブコン)】
T6900SBは、同じくフィアット・デュカトをベースにした、7mサイズの大型キャブコンです。
ちなみに、キャブコンとは、キャブコンバージョンの略称で、キャブ付きシャーシにシェル(室内空間)を載せて架装したキャンピングカーのことを意味します。
車体サイズは全長6950mm×全幅2320mm×最大高2950mmで、I6900SBと同様にかなり大柄。室内には、温かみのあるコーヒー色とクリーム色を基調としたエレガントな色調を採用することで、美しさと機能性にあふれたラグジュアリーな雰囲気が満点です。
このモデルでも、室内後方に、長さ1840mm×幅800mmと、長さ1950mm×幅800mmといったベッド2つを設定。これらを繋げてダブルベッドにすることができるのも同様で、その場合は長さ1840〜1950mm×幅2100mmとなります。
さらに、同じく室内前方にプルダウン式ベッドも備えており、長さL2000mm×幅1400mmといった余裕あるサイズを確保しています。
なお、乗車定員は4名、就寝人数は2名(オプションのベッド設定時5名)。2023年秋に販売開始予定です。
【T5900FB(キャブコン)】
T5900FBは、T6900SBよりもやや小さい6mサイズのキャブコンで、ベースはやはりフィアット・デュカト。
車体サイズは全長5950mm×全幅2320mm×最大高2950mmで、ラグジュアリーな室内空間が魅力なことも同様です。
室内後方には長さ1940mm×幅1330mmのベッドを常設し、旅先で快適な寝心地も実現。乗車定員は4名、就寝人数は2名(オプションのベッド設定時3名)となっています。
2024年に販売開始を予定しています。
【CV600BB(バンコン)】
2023年秋に販売開始予定なのが、バンコン仕様のCV600BB。
ちなみに、バンコンとは、バンコンバージョンの略で、バンやミニバン、ワゴン車などをベースに、内装を架装したキャンピングカーのことです。
ベース車は同じくフィアット・デュカト。バンコンタイプでありながら4名就寝を実現したフルスペックなモデルで、車体サイズは全長5990mm×全幅2050mm×最大高2700mm。
室内中央にはテーブルと快適なソファがある対座式リビングを装備。後方には、長さ1850mm×幅1570-1500mmと、長さ1870mm×幅1300mmといった2つのベッドも常設します。
乗車定員は4名、就寝人数は4名(オプションのベッド設定時7名)を確保しています。
【CV 600 DB(バンコン)】
主に大人2名の旅を想定した装備を持つバンコンモデル。
車体サイズは、こちらも全長5990mm×全幅2050mm×最大高2700mm。ベース車は、やはりフィアット・デュカトで、外観は、海や山、街中でも目を惹くエレガントなイタリアデザインを採用していることがポイントです。
また、高級感あふれる室内には、キッチンなどの使い勝手のいい装備も満載です。室内後方には、長さ1970mm×幅1570〜1500mmのベッドを常設し、大人2名がゆっくり就寝することを可能とします。
なお、乗車定員は4名、就寝人数は2名(オプションのベッド設定時5名)。2023年秋の販売開始予定です。
ちなみに、これら5モデルの価格は現時点で未発表。
欧州製の高級キャンピングカーは、1000万円を超えるモデルも多いだけに、一体どのくらいのお値段になるのかも今後気になるところです。
(文:平塚 直樹)