■「アバルト500e」に続くアバルトブランド第2弾のEVに
フィアットは2023年7月23日、欧州Bセグメントに属する電動SUV「600e」を発表しましたが、その最高峰となる「アバルト600e」導入の噂が高まっており、その予想CGを入手しました。
フィアットは、2022年11月に「500」のEVバージョン「500e」をベースとするブランド初の電動パフォーマンスモデル「アバルト500e」を導入していますが、それに続くアバルトブランド第2弾のEVとなります。
ICEを搭載したアバルト595、および695シリーズが2023年末までに生産終了となることを受け、スコーピオンブランドのラインナップには、500eゼロエミッションホットハッチの1モデルのみが残ることになります。
しかし、アバルトのCEOはすでに、フィアットEVをベースにした新たなパフォーマンスモデルが登場することを認めており、これは一時的な状態となりそうです。
お馴染みX-Tomi Designが製作した予想CGでは、500e同様にオリジナルのデザインの親しみやすさを、アグレッシブさに変える専用のボディキットを装備。ハニカムインテークを備えた下部フロントバンパーと、アルミニウムのスプリッターはアバルト500eからインスピレーションを得ており、600eがより魅力的に映ります。
また、フィアットと600のバッジはすべて、アバルトのレタリングと、スコーピオンのエンブレムに置き換えられます。
足回りには、センターキャップにライムグリーンのスコーピオンロゴを備えた大径アロイホイール、カラフルなブレーキキャリパーによりスパイスが加えられえています。また、サスペンションを低く設定することにより、600eがサブコンパクトSUVからホットハッチに変身しているように見えます。
リアエンドでは、排気管がないにもかかわらず、リアスポイラーと際立つディフューザーによりテールにスポーティさを追加します。
インテリアのアップグレードには、助手席用のバケットシートのセット、新しいトリムと室内装飾のオプション、アルミニウムペダル、平底ステアリングホイールなどが含まれる可能性もありそうです。
注目のスペックですが、ベースの600eでは、最高出力156psを発揮するシングル電気モーターが搭載されており、0-100km/h加速を9秒で駆け抜けます。一方アバルトバージョンでは、ブランド初となる200ps超えにも期待がかかっています。
アバルト600eのワールドプレミアは、2026年と予想されています。実現すれば、同じカテゴリーに直接の競合他社がほぼ存在しないため、現在の市場では独占的な人気となる可能性が高いですが、あえて言えばフォルクスワーゲン「T-Roc R」がライバルとなりそうです。