アルファ ロメオ新型SUV「トナーレ」にプラグインハイブリッド(PHEV)が追加。72kmのEV走行が可能

■エンジンがフロントを、モーターがリヤを駆動するAWD

アルファ ロメオで初めてハイブリッドシステムが搭載された、新型SUVの「Tonale(トナーレ)」に、プラグインハイブリッドモデル(PHEV)の新型「Tonale Plug-In Hybrid Q4」が加わります。

販売は2023年8月26日からスタート。同時に、導入記念モデルの「Tonale Plug-In Hybrid Q4 サンルーフエディション」も合わせて発売されます。

トナーレにプラグインハイブリッド仕様を追加
トナーレにプラグインハイブリッド仕様を追加

2023年1月に発表された新型SUVのトナーレ。PHEV仕様が加わることで、同ブランドの電動化が推進されることになります。

カタログモデルの新型「Tonale Plug-In Hybrid Q4」は、電動車両が持つ⼒強さをはじめ、高い静粛性や環境性能を備えつつ、ガソリン車が持つドライビングフィールを持ち、EV走行が可能であるという欧州で広く普及しているPHEVモデルです。郊外では、レンジエクステンダーとしてロングドライブを楽しみ、街中では静かな走行が可能になります。

充電イメージ
充電イメージ

搭載されるバッテリー容量(電力量)は15.5kWh。WLTCモードで72kmのEV(モーター)走行レンジが確保されるため、日常生活における多くのシーンをEV走行でカバーすることができそうです。

ドライブトレインは、フロントを駆動する1.3Lマルチエアーターボガソリンエンジン、リヤに搭載される最大出力94kw/250Nmのモーターとの組み合わせになります。これにより総出力280hpによるパワフルな走りが可能で、0-100km/h加速は6.2秒を記録(欧州参考値)。

トナーレの走行シーン
トナーレの走行シーン

駆動方式は、走行中の車両のトラクションを常に管理し、パフォーマンスと効率の面で高い性能を発揮する「Q4 All-Wheel Drive System(オールホイールドライブシステム)」で、路面状況を問わず高いドライビングプレジャーが得られるそうです。

走行中は「ALFA DNAドライブモード」により3つの走行モードから選べます。「ADVANCED EFFICIENCY」は電気のみで⾛⾏できるモードで、最高速は135km/h。バッテリー残量が低下したり全開加速をしたりすると、自動的に「NATURAL」モードに切り替わります。

「NATURAL」モードは、システムを最も効率的に利⽤できるように、パワーや燃料消費が最適化されます。モーターで⾛⾏を開始し、充電レベルの低下と合わせて、エンジンを始動させるハイブリッドモード。

スポーツモードである「DYNAMIC」は、モーターとエンジンを組み合わせた走行モードで、スロットルの応答がシャープになるとともに、フルパワー時には素早いギヤシフトになり、減速時にはトルク配分が最適化され、回生量も増加します。

トナーレのメーターパネルとパドルシフト
トナーレのメーターパネルとパドルシフト

センタースクリーンには、PHEV専用の「ハイブリッド」ページが追加され、エネルギーフローや⾛⾏履歴の確認、充電予約や充電の設定などが可能。バッテリーの充電レベルを上げる「e-Save」モードも備わります。

また、ブレーキングと回生からエネルギーを回収する「バッテリー節約」モード、エンジンを始動して設定した目標レベル(40%+、60%+、80%+)まで充電を⾏う「バッテリー充電」モードの切り替えもできます。

エクステリアは、チャージポート側のリヤドアガラスに施された「エレクトロ・ビショーネ」のエンブレムが印象的。アルファ ロメオの象徴である蛇(ビショーネ)が電動化されたデザインで、同ブランドの核であるスポーティネスを継承しながら、電動化への「La Metamorfosi(ラ・メタモルフォシ/変革)」が表現されています。「Veloce(ヴェローチェ)」グレードには、クロームのデュアルエキゾーストパイプが備わり、スポーティな後ろ姿が目を惹きます。

トナーレのリヤまわり
トナーレのリヤまわり

設定されるボディカラーは、「アルファ ホワイト」「アルファ レッド」「アルファ ブラック」「ヴェスヴィオグレー」「モントリオール グリーン」の5色。なお、「Ti」は「アルファ ホワイト」「アルファ レッド」の2色展開になります。

●導入記念の特別仕様車も設定

導入を記念した特別限定車の「Tonale Plug-in Hybrid Q4サンルーフエディション」は、「Veloce(ヴェローチェ)」がベース。

トナーレのインパネ
トナーレのインパネ

サンルーフとハンズフリー機能付電動テールゲートが特別装備されています。ボディカラーは、「モントリオール グリーン」と「ヴェスヴィオ グレー」の2色から選択できます。

なお、マイルドハイブリッド(MHEV)モデルにも、同様の特別限定車「Tonale Hybrid サンルーフエディション」が設定され、2023年8月3日から販売が開始されています。

●カタログモデル価格
「Tonale Plug-In Hybrid Q4 Ti(受注生産)」:675万円
「Tonale Plug-In Hybrid Q4 Veloce」:740万円

●特別限定車価格
「Tonale Hybrid サンルーフエディション」:625万円
「Tonale Plug-In Hybrid Q4 サンルーフエディション」:755万円

(塚田 勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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