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■スタンダードにブラック×グリーンを採用
バイクの中でも、特にスポーティで高性能なマシンがスーパースポーツ。
なかでも排気量1000ccの大型クラスは、世界最高峰レースの「MotoGP」や市販車ベースのマシンで競う「WorldSBK(スーパーバイク世界選手権)」に出場する、ワークスマシン譲りのスタイルやテクノロジーを継承。
まさに、公道を走れるレーシングマシンともいえる精悍なスタイルや高い動力性能などが魅力です。
そんな1000ccスーパースポーツの1台で、カワサキ製スポーツモデルのフラッグシップ「ニンジャZX-10R」に、2024年モデルが登場しました。
新型はスタンダード仕様にブラック×グリーンの新色を採用。また、レーシーなグラフィックの「KRTエディション」は、基本カラーを先代から継承しつつ、ロゴなどを変えた小変更を受けています。
●ワークスレーサー譲りの電子制御システムが満載
ニンジャZX-10Rは、市販車ベースの世界最高峰レースWorldSBKに参戦する、カワサキ・ワークスマシンを彷彿とさせるスタイルや、高い動力性能を持つ1000ccスーパースポーツです。
2021年にモデルチェンジを受けた現行モデルでは、優れた空力性能などを発揮するウイングレットを一体化したアッパーカウルを採用。よりアグレッシブなフェイスデザインに生まれ変わっていることが特徴です。
エンジンには、最高出力203ps/1万3200rpmを発揮する998cc・水冷並列4気筒を搭載。走行風を取り入れてパワーを増大させるラムエアシステムの採用で、ラムエア加圧時は213.1psまで最高出力をアップさせることができます。
また、最新の電子制御システムを数多く投入していることも魅力です。
たとえば、レースで培ったテクノロジーを投入した先進のトラクションコントロール機構「S-KTRC(スポーツ-カワサキトラクションコントロール)」。
これは、コーナリング中に過剰なスリップを抑制しながら、マシンを前進させるための最大限のトラクションを引き出すことができるシステムです。5種類の走行モードを用意し、路面状況やライダーのスキルなどに合わせて選択することができます。
加えて、3タイプのパワーモードも用意。フルパワーを発揮する「フル」、フルパワーの約80%を出力する「ミドル」、フルパワーの約60%を出力する「ロー」を設定し、ライダーの好みや走行条件などに合わせた出力特性を選択できます。
加えて、S-KTRCとパワーモードが連携する包括的なモードセレクト機能「インテグレーテッド・ライディングモード」も用意。「スポーツ」「ロード」「レイン」といった3種類のモードから選択が可能で、トラクションコントロールや出力特性をライディング条件に応じて簡単に設定することができます。
ほかにも、クラッチ操作なしで素早いシフトアップ/ダウンを実現する「KQS(カワサキクイックシフター)」や、急なアクセルオフでもエンジンブレーキの効きを適切にコントロールする「KEBC(カワサキエンジンブレーキコントロール)」なども採用。
手元のボタンで速度設定をすれば、スロットル操作なしで自動でスピードを維持する「エレクトロニッククルーズコントロール」も装備し、高速道路などを使った長距離ツーリング時などで、疲労軽減や快適性などに貢献します。
●2024年モデルは新色が特徴
そんなニンジャZX-10Rの2024年モデルでは、まず、スタンダード仕様のカラーに、新色の「メタリックグラファイトグレー×メタリックディアブロブラック」を採用。
また、カワサキのワークスレーサーを彷彿とさせるKRTエディションでは、従来カラーのライムグリーン×エボニーを継承。燃料タンクにある「Kawasaki Racing Team」のロゴのみを変更し、川崎重工のマークがないバージョンに小変更されています。
価格(税込)は236万5000円で、2023年8月31日(木)より発売されます。
(文:平塚 直樹)