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■2023年型8耐マシンの変更点は?
いよいよ、2023年の「鈴鹿8耐」(2023FIM世界耐久選手権コカ・コーラ鈴鹿8時間耐久ロードレース第44回大会)が、8月4日(金)〜6日(日)に三重県・鈴鹿サーキットで開催されます。
1978年から続く歴史ある耐久レースが鈴鹿8耐。例年、真夏の鈴鹿サーキット(三重県)を舞台に、8時間の長丁場ながら激しいバトルが繰り広げられ、さまざまなドラマを展開。
多くのバイク好きにとって、まさに「バイク夏の祭典」ともいえる人気イベントです。
そんな鈴鹿8耐に参戦するホンダのワークスチーム「Team HRC」が、8耐用マシンを2027年7月25日(火)に初披露しました。また、当初予定していたライダーの布陣を変更し、日本人の「長島哲太」選手を加えることも発表。
これにより、ホンダワークスは、すでに発表されている「高橋 巧」選手と合わせて2人の日本人ライダーを起用。2人はいずれも、2022年大会でホンダに8年ぶりの優勝をもたらした優勝ライダーたちであることで、かなりの活躍が期待できます。
●新パートナーに日本郵便が加入
まず、ホンダワークスの8耐マシンですが、これには2022年大会と同様、1000ccスーパースポーツの「CBR1000RR-R ファイヤーブレイドSP」をベースとした車両を投入します。
マシンのスペックなどは未公表なので、ポテンシャルのほどは不明ですが、カラーリングは2022年マシンとほぼ同じで、ゼッケンナンバーも同じ「33」が付くようです。
2023年大会では、新たなパートナーとして日本郵便が加入。チーム名も「Team HRC with 日本郵便」となり、フロントカウルには企業名のロゴも入っています。
●ライダーは長島・高橋・ビエルゲの布陣
一方の参戦ライダー。当初、ホンダのワークスチームは、MFJ全日本ロードレース選手権ST1000クラス(以下、ST1000)に参戦している高橋 巧選手。それに、WorldSBK(FIMスーパーバイク世界選手権)で闘うイケル・レクオーナ選手とチャビ・ビエルゲ選手の3人を起用することを発表していました(2023年6月27日時点)。
ちなみに、2022年の鈴鹿8耐では、高橋選手とレクオーナ選手、それに、長島選手の3名でエントリー。前述の通り、ホンダワークスにとって8年ぶりの優勝を遂げていたのですが、長島選手が左足にけがを負っていたことで、メンバーから外れていたのです。
それが2023年大会直前に、急遽、レクオーナ選手と交代し、長島選手が加入。高橋選手、ビエルゲ選手と共に、今回も鈴鹿8耐を闘うことになりました。
これはおそらく、長島選手の怪我が治り、状態も良くなったことと、7月のテストで好タイムを出したことなどが要因のようです。
またレクオーナ選手が、鈴鹿8耐の同日、8月6日に決勝が行われる世界最高峰レース「MotoGP」の第9戦イギリスGPへ参戦することも絡んでいるようです。
MotoGPでは、ホンダのサテライトチーム「LCR・ホンダ・カストロール」に所属するアレクス・リンス選手が、2023年6月の第6戦イタリアGPで負ったケガからまだ回復できず、イギリスGPの欠場を発表。その代役として、レクオーナ選手が参戦することになったようです。
MotoGPの2023年シーズンでホンダは、ワークスの「レプソルホンダ」も含め、かなり苦戦中ですから、こちらもがんばって欲しいものですね。
ともあれ、鈴鹿8耐2連覇をかけたホンダワークスが、どんなレースを見せてくれるのか、今からとっても気になるところです。
(文:平塚 直樹)