■商用車、乗用車、すべてのK9モデルをフルエレクトリックへ
ステランティスグループは現在「プロジェクトK9」ファミリーメンバーの大幅改良に着手していますが、そのうちいくつかのプロトタイプをカメラが捉えました。
「K9」ファミリーとは、オペル/ボクソール「コンボ」、シトロエン「ベルランゴ」、プジョー 「リフター/パートナー(商用車)」、フィアット「ドブロ」、トヨタ「プロエース シティ」らです。
第3世代のプジョー・パートナーは、2018年のジュネーブモーターショーで正式に発表され、シトロエン ベルランゴとコンポーネントを共有しました。 この2台のフランス製バンは、特定の市場ではオペルのバッジを付け、コンボモデルシリーズとして販売されています。
また、トヨタ「プロエース」とフィアット「ドブロ」は、ステランティスがPSA時代から継承する「EMP2」プラットフォームに基づいて、遅れて発売されています。
そして、現在、K9シリーズとして知られるこれらの乗用車、および貨物バンのファミリーは、ミッドサイクルのリフレッシュへ向かっているというわけです。
今回、異なる場所で捉えたプロトタイプは2台と見られ、それがK9のどのモデルか断定するのは困難ですが、すべてのモデルは刷新されたヘッドライトやフロントバンパーを装備。そのほかエアインテーク形状など、フロントエンドを中心に改良がなされると思われます。
改良型でもっとも顕著なのは、インテリアでしょう。そこには、フルデジタルインストルメントクラスターを備えた全く新しいダッシュボード、高い位置に配置された大型の独立型インフォテイメントディスプレイ、スクリーンの下に配置されたAC用のエアアウトレット、および新しいステアリングホイールが確認できます。
K9ファミリーには、市場に応じて1.2リットルターボや、1.5リットルディーゼルなどの内燃機関エンジンが提供されていますが、ステランティスがすべてのバンをフルエレクトリックバージョンに切り替える計画を示す可能性がありそうなのです。
シトロエン、プジョー、オペルは現在、乗用車バージョンをゼロエミッションモデルとしてのみ販売しており、 同じ戦略を商用車モデルにも適用すると思われます。
EVでは、実質的なアップグレードが行われる可能性があります。現在の50kWh バッテリーは、リフレッシュされたPeugeot 2008に搭載されているような、より大きな54kWhパックに置き換えると思われるほか、最高出力136psの電気モーターは、より強力な156psユニットにアップグレードすると予想され、航続距離も大幅に伸びるでしょう。
K9ファミリー改良型のワールドプレミアは、2024年前半と思われます。