BMW新型8代目「5シリーズ」登場! 最大で600ps超えのBEVもガソリンもディーゼルもあり

■7年ぶりのフルモデルチェンジでスタイリング、テクノロジー、最新のデジタル化をブラッシュアップ

2023年7月13日、約7年ぶりにフルモデルチェンジを受け、8代目にスイッチした新型BMW5シリーズが発売されました。

プレス発表会は、東京・表参道に2023年7月14日(金)から9月17日(日)まで期間限定でオープンしている、ポップアップ・エキシビションの「FREUDE by BMW – THE GARDEN」で行われました。第2弾となるポップアップ・エキシビションについては、別の記事でご紹介します。

新型BMW5シリーズ(BMW i5 M60)のエクステリア
新型BMW5シリーズ(BMW i5 M60)のエクステリア

デリバリー開始は、「BMW 523i」「BMW i5」は2023年第4四半期以降、「BMW 523d xDrive」は2024年第1四半期以降の見込みとなっています。

プレゼンを行ったビー・エム・ダブリューの長谷川正敏社長
プレゼンを行ったビー・エム・ダブリューの長谷川正敏社長

ビー・エム・ダブリューの長谷川正敏社長は5シリーズについて、海外では「エグゼクティブセダン」の代名詞として認識されていると紹介。

BMWは、プレミアムブランドからラグジュアリーブランドへのステップアップを計っていて、新型5シリーズもその一翼を担うことになります。

また、BMWブランド・マネジメント・ディビジョンの遠藤克之輔本部長は、5シリーズとして8代目ではあるものの、全く新しい新型プレミアムセダンとも表現しています。新型5シリーズは、BMWならではの「走る・曲がる・止まる」という基本的な価値を備えたうえで、「美しいスタイリング」「テクノロジー」「最新のデジタル技術」が特徴となっています。

新型BMW5シリーズ(i5 M60 xDrive)のリヤビュー
新型BMW5シリーズ(i5 M60 xDrive)のリヤビュー

BEV(バッテリーEV)の新型BMW i5も含め、多彩なバリエーションが用意されています。48Vマイルドハイブリッドの2.0Lガソリンターボ、2.0Lディーゼルターボのほかに、システムトータルで最高出力601PS(442kW)/最大トルク820Nmに達する前後モーターのBEV「BMW i5 M60 xDrive」、最高出力340PS(250kW)/最大トルク430Nmのリヤモーターモデル(後輪駆動)の「BMW i5 eDrive40」を設定。

先進的で上質な仕立てになったインパネ
先進的で上質な仕立てになったインパネ

ツインモーター4WDとなる「BMW i5 M60 xDrive」は、「Mスポーツブースト」「Mローンチコントロール」をオンにすると、0-100km/hを3.8秒で到達します。ボディ床下に収納されているリチウムイオン電池の総エネルギー量は81.2kWhで、一充電あたりの走行可能距離は455km-516km。

リヤモーターで後輪を駆動するモデル「BMW i5 eDrive40」は、0-100km/hを6.0秒でクリア。ボディ床下に収納されているリチウムイオン電池の総エネルギー量はこちらも81.2kWhで、一充電での走行可能距離は477km-582kmとなっています。なお、いずれも欧州仕様値の数値です。

新型5シリーズのエクステリア
新型5シリーズのエクステリア

エレガントかつスポーティなエクステリアが印象的です。BMWの新しいデザイン言語に基づく新型BMW5シリーズは、格式の高さも表現されたそうです。

フロントマスクは、X7と同様に、お馴染みのキドニーグリルを光でライトアップする「キドニーグリル・アイコニックグロー」が目を惹きます。

新しさを抱かせるツインヘッドライトとBMW伝統のキドニーグリルが垂直方向に拡大され、やや前方に突き出た「シャークノーズ」と呼ばれるフロントセッションと長いフロントボンネットが特徴的。ほぼ垂直に配置されたLEDは、デイライトライニングとウインカーとして機能。

ヘッドライトまわり
ヘッドライトまわり

サイドビューはお馴染みの、ホフマイスターキンクをはじめ、高めのショルダーライン、金属を削り出したような塊感のある力強くデザインされたドアパネルやフェンダーの造形が印象的です。2本のキャラクターラインが躍動感を醸し出し、ブラックのサイドスカートがスポーティさを演出。ドア表面に溶け込ませたドアハンドル、Cピラー下部にあるエンボス加工された数字の「5」などのディテールも目を惹きます。

i5のロゴエンブレム
i5のロゴエンブレム

リヤビューは、クロームストリップで分割されたフラットなテールライトがL字型を描き、質感の高さと表情豊かに表現されています。リバースライトがリヤバンパー内に配置され、新鮮味あふれるエレガントな意匠になっています。

ロングノーズが際立つサイドビュー
ロングノーズが際立つサイドビュー

デジタル化と上質感のあるエレガントな仕立てになっているインテリアも見どころ。先代よりもハードスイッチを大幅に減らしたコクピットは、洗練されたムードを放っています。すっかりお馴染みになった「BMWカーブドディスプレイ」は、最新の12.3インチのインフォメーションディスプレイと14.9インチのコントロールディスプレイからなり、ワイドなディスプレイが先進性をアピール。

新型5シリーズのコクピット
新型5シリーズのコクピット

また、インパネ中央からドアトリムを立体的なクリスタル面が貫く「BMWインタラクションバー」も標準化され、ドライバーの好みの走行モードに応じてキャビンをアーティステックに演出。

ステアリングホイールも刷新され、下部セクションが平らになり、ステアリングまわりにゆとりを与えています。さらに、コントロールパネルとセンターコンソールのセレクターレバーには、操作時のフィードバックが追加されています。

新型5シリーズのリヤシート
新型5シリーズのリヤシート

なお、シートやダッシュボード、ドアパネルの表面に加えて、ステアリングホイールも植物を主原料とした持続可能な素材が採用されています。上質なレザーと同等の柔らかさと風合い、耐久性を実現した「ビーガンインテリア」仕様を一部モデルに標準化。インテリアの質感の高さが本当に印象的です。

センターコンソールまわり
センターコンソールまわり

先述したように、新型BMW5シリーズには、第5世代の「BMW eDriveテクノロジー」が搭載されたバッテリーEVの「BMW i5」が2タイプ(4WDとFRモデル)設定されているほか、ガソリンとディーゼルのターボモデル(48Vマイルドハイブリッド)も揃っています。

新型5シリーズのコクピット
新型5シリーズのコクピット

そのほか、最新の先進安全装備を完備するのはもちろん、車両全方向に対応した「BMWドライブレコーダー」、車両の異常をスマホに知らせる「アラームシステム」、最新の「BMW iDrive」と「BMWオペレーティングシステム8.5」、最新のコネクティビティ、「BMWコネクテッドドライブ」「BMW Intelligent Personal Assistant(インテリジェント・パーソナル・アシスタント)」なども用意されています。

ラゲッジボード下に充電ケーブルが収まる
ラゲッジボード下に充電ケーブルが収まる

●ボディサイズ:全長5060×全幅1900×全高1515mm
●ホイールベース:ホイールベース2995mm
●価格
「BMW 523i Exclusive」:798万円
「BMW 523i M Sport」:868万円
「BMW 523d xDrive M Sport」:918万円
「BMW i5 eDrive40 Excellence」:998万円
「BMW i5 eDrive40 M Sport」:998万円
「BMW i5 M60 xDrive」:1548万円

(文:塚田 勝弘/写真:塚田 勝弘、BMW)

この記事の著者

塚田勝弘 近影

塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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