■センターコンソールには背の高いギアシフトを隠すような黒いシート
アストンマーティンは2022年3月、世界限定333台の「V12ヴァンテージクーペ」と、249台の「V12 ヴァンテージ ロードスター」を導入しましたが、新たにマニュアルギアボックス搭載モデルをスクープしました。
V12がデビューした時、同ブランドではこれを「象徴的な血統の壮観なフィナーレ」であり、「5.2リッターツインターボV12がヴァンテージに搭載される最後の時間」と呼びましたが、さらなる進化が見られそうです。
2023年7月10日、アストンマーティンはティザーイメージを公開。そこには木製のトップと磨かれた金属の茎のように見えるギアシフトの画像や、クラッチ、ブレーキ、アクセル用のペダルが写されていましたが、その実車がこのプロトタイプです。
内部には、センターコンソールにある背の高いギアシフトを隠すような黒いシートが見てとれます。エクステリアでは、リアエンドに貼られた「Prototype Vehicle」(プロトタイプ車両)のステッカー以外、目立った変化は見られませんが、注目は通常のデュアルエキゾーストシステムではなく、センターマウントされたトリプルエキゾーストパイプでしょう。
そのほか気になる点としては、青いプロトタイプはV12モデルと同じボンネットが付いているようですが、ライトグレーの車には付いていないようです。また、ブルーモデルはV12クーペと同様にY字型スポークのホイールを装着していますが、ライトグレーのヴァンテージはロードスターの10本スポークデザインを踏襲していることもわかります。
リアエンドでは、どちらもV12クーペのウイングを装備、ディフューザーは12気筒モデルのものと似ていますが、微妙に異なっています。
最大の注目は5.2リッターV12エンジンの出力が、マニュアルギアボックスへの切り替えで調整されるかどうかでしょう。AT仕様では、最高出力700psを発揮、0-96km/h加速3.4秒、ロードスターは3.5秒の動力パフォーマンスを持っていますが、トリプルエキゾーストパイプを見ると、これ以上のパフォーマンスも期待できるかもしれませんね。
マニュアル仕様のV12は本日2023年7月11日デビューで、販売台数は少量の限定生産となることが予想されます。