Mr. ソラン 
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■人気のジムニーに安全技術を充実させた4代目が登場
2018（平成30）年7月5日、スズキの「ジムニー」が20年ぶりにモデルチェンジを行い、4代目に移行しました。
ジムニーは、唯一無二の軽の本格オフローダーとして、ロングランヒットを続けています。4代目も1年以上の納期待ちが出るほどの人気となり、その人気は今も衰えを知りません。
●軽自動車のオフロード4WDを確立した初代ジムニー（LJ10型）
ジムニーの原型は、ホープ自動車が1967年に発売した軽の4WD「ホープスターON型」です。ホープ自動車が経営難に陥り、ホープスターON型の製造権をスズキに譲渡したことに始まります。
1970年、ホープスターON型に改良を加え、スポーティなスタイリングに変更して初代ジムニーが誕生。ジムニーは、ラダーフレームや頑丈な前後リジットアクスル、2WD／4WDを切り替えるパートタイム4WD、大径タイヤという本格的なクロカン車。この構成は、その後のジムニーの進化の過程でも引き継がれています。
パワートレインは、359cc直2の空冷2ストロークエンジンと4速MTの組み合わせでしたが、車重が600kgという軽量ボディなので悪路や砂地でも十分な走破性を発揮。手頃なサイズの本格オフローダーとして人気を獲得し、スズキの基幹モデルに成長しました。
●ジープ風からRV風に変貌した2代目ジムニー（SJ30型）
1981年には、初のモデルチェンジを行い2代目がデビュー。人気の初代に続いた2代目は、ジープ風から当時のRV感覚を取り入れたダイナミックなボクシースタイルへ変更し、直線基調のボディいっぱいに広げたキャビンが特徴でした。
キャンバスドア／ハーフメタルドア／フルメタルドアなど豊富なバリエーションを用意。パワートレインは、パワーアップした539cc直3の2ストロークエンジンと4速MTの組み合わせ、駆動方式はパートタイム4WDが継承されました。
小型ジープというイメージから、RV風のスタイリングに変わった2代目ジムニーは、アウトドア好きの若者からの人気を獲得することに成功。この2代目で、現在のジムニーの原型が出来上がったのです。
●オフロード走行とオンロード走行を融合させた3代目ジムニー（JB23型）
1998年、軽自動車の規格改定に合わせて登場した3代目は、ボディが大きくなり、ソフトな丸みを帯びたフォルムに変わりました。
伝統の頑丈なラダーフレームや前後リジットアクスル、パートタイム4WD、大径タイヤを継承して、特徴は優れた悪路走破性と、オンロードでの快適性を高次元で融合したこと。前後ともコイルスプリングを用いたサスペンションが十分な吸収能力を持ち、市街地でもスムーズな走行を可能にしたのです。
2代目後期から搭載された高出力の660cc直3 DOHCターボエンジンと、5速MTおよび4速ATの組み合わせは、レスポンスよく、十分なパワーを感じさせてくれました。
●20年ぶりに待望のモデルチェンジで登場した4代目（JB64型）
そして、20年ぶり2018年にモデルチェンジした4代目は、3代目の丸みを帯びたフォルムを、初代や2代目のようにジープ風の四角張ったフォルムに原点回帰させたのが、外観上のポイントです。
パワートレインは、先代と同じ660cc直3 DOHCターボエンジンと、5速MTおよび4速ATの組み合わせ。駆動方式は、副変速機付きパートタイム4WDが踏襲され、ジムニー伝統の走破性と快適性に磨きがかけられました。
さらに、最新の安全技術が充実したのも特徴。空転した車輪にのみブレーキをかけて反対側の車輪の駆動力を確保する「LSDトラクションコントロール」や、登坂・降坂性能を高める「ヒルホールドコントロール／ヒルディセントコントロール」、そして自動ブレーキや車線逸脱警報、ハイビームアシストなどからなる「スズキセーフティサポート」などが盛り込まれています。
4代目も大人気で、発売当初の納期待ちが1年、一時は半年程度まで短縮されましたが、2022年以降は半導体不足の影響もあり、納期は1年以上かかっているようです。
最近、ジムニーのEVが2024年度に欧州で発売されるという情報が流れ、日本も投入されるのか？と話題になっています。モーター音とともに悪路を走破するジムニーの姿は想像し難いですが、これも世の流れでしょうか。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかも知れません。
（Mr.ソラン）
