カワサキの新型スーパースポーツ「ニンジャZX-4RR/4R SE」が7月発売決定! 軽量車体に最大80psの400ccエンジン搭載

■スポーティなRRと幅広いライダーに対応するSE

250ccの軽い車体に、最大80psものパワーを発揮する400cc・4気筒エンジンを搭載するカワサキの新型スーパースポーツが「ニンジャZX-4R」シリーズです。

カワサキ・ニンジャZX-4RR KRTエディション
カワサキ・ニンジャZX-4RR KRTエディション

2023年2月に海外で先行発表、日本では3〜4月のモーターサイクルショーで初披露され大きな話題となりましたが、その注目モデルの国内発売がついに発表されました。

国内では「ニンジャZX-4RR KRTエディション(Ninja ZX-4RR KRT EDITION)」と、「ニンジャZX-4R SE(Ninja ZX-4R SE)」の2バージョンを設定。いずれも、2023年7月15日(土)より発売されます。


●ニンジャZX-4R SE

まずは、日本では今回初の発表となるニンジャZX-4R SE。スーパースポーツモデルのエントリーユーザーから経験豊かなベテランライダーまで、幅広いスポーツバイク好きに対応するというのがこのモデルです。

主な特徴は、250ccスーパースポーツの「ニンジャZX-25R」をベースとする新設計の高張力鋼トレリスフレームに、やはり新開発の399cc・水冷並列4気筒DOHCエンジンを搭載すること。

カワサキ・ニンジャZX-4R SE(キャンディプラズマブルー×メタリックフラットスパークブラック)
カワサキ・ニンジャZX-4R SE(キャンディプラズマブルー×メタリックフラットスパークブラック)

エンジンは、最高出力57kW(77PS)/1万4500rpm、最大トルク39N・m(4.0kgf・m)/1万3000rpmを発揮。しかも、走行風を採り入れることでパワーを増大させるラムエアシステムの採用より、最高出力は最大59kW(80PS)/1万4500rpmまで増大させることが可能です。

これに、車両重量190kg(ニンジャZX-4RRは189kg)という軽量な車体をマッチング。つまり、このバイクは、250ccをベースとする軽量・コンパクトな車体に400ccエンジンを搭載することで、鋭い加速力や俊敏なコーナリング性能を実現したのが注目点。

399cc・水冷並列4気筒DOHCエンジンを搭載
399cc・水冷並列4気筒DOHCエンジンを搭載

600ccや700ccといった、より排気量が大きいスポーツモデルに匹敵、またはそれらを凌ぐ走りが期待できます。

足まわりでは、専用セッティングの「SHOWA SFF-BPフロントサスペンション」を採用。プリロード調整機構も装備することで、好みや走行状況などに応じスプリングの硬さを変更することが可能です。

リヤには、カワサキ独自の「ホリゾンタルバックリンクリヤサスペンション」を装備します。最初の沈み込みは柔らかめで、深く沈み込むにつれて硬くなっていくことで、優れたコーナリング性能を発揮するリンク式サスペンションを採用。リンク部を水平にすることで、さらに乗り心地の良さなどを追求した構造が特徴です。

これにより、スーパースポーツらしい運動性能やハンドリングに加え、扱いやすさも両立。初心者からベテランまで、幅広いスキルのライダーに対応しています。

HOWA SFF-BPフロントサスペンションはプリロード調整機構も備える
HOWA SFF-BPフロントサスペンションはプリロード調整機構も備える

先進の電子制御では、滑りやすい路面など、さまざまな状況下で安定した車体の挙動維持をサポートする「KTRC(カワサキトラクションコントロール)」を搭載していることがポイントです。

好みや走行状況に応じて選択できる「フルパワー」と「ローパワー」の各モードに加え、KTRCとパワーモードを統合した「インテグレーテッドライディングモード」も装備。トラクションコントロールと出力特性を、ライディングの条件に合わせて簡単に設定することも可能となっています。

ほかにも、スムーズな加速とクイックでイージーな減速を実現するアップ/ダウン両対応の「オートブリッパー付きKQS(カワサキクイックシフター)」も採用。

視認性に優れた多機能な「4.3インチデジタルTFTカラー液状ディスプレイ」は、スマートフォンと接続することで、ライディングログの取得なども可能です。

さらに、SEモデルでは、スパルタンな外観を生む「スモークウインドシールド」や、転倒時などに車体のダメージを低減する「フレームスライダー」、スマホなどの充電が可能な「USB電源ソケット」といった、充実の装備を誇ります。

カワサキ・ニンジャZX-4R SE(メタリックフラットスパークブラック×メタリックマットグラフェンスチールグレー)
カワサキ・ニンジャZX-4R SE(メタリックフラットスパークブラック×メタリックマットグラフェンスチールグレー)

ボディカラーは「メタリックフラットスパークブラック×メタリックマットグラフェンスチールグレー」と「キャンディプラズマブルー×メタリックフラットスパークブラック」の2色を設定。

価格(税込)は112万2000円です。

●ニンジャZX-4RR KRTエディション

一方のニンジャZX-4RR KRTエディション。こちらは、WorldSBK(スーパーバイク世界選手権)などを闘うカワサキのワークスレーサーをイメージしたカラーリングを採用。足まわりなどをより強化することで、ストリートはもちろん、サーキットでもシャープで軽快なハンドリングを楽しめるモデルです。

ニンジャZX-4RR KRTエディションの左サイドビュー
ニンジャZX-4RR KRTエディションの左サイドビュー

エンジンやフレーム、電子制御システム、オートブリッパー付きKQSなど、基本装備はニンジャZX-4R SEと同様。異なるのは、まずリヤサスペンションで、フルアジャスタブルタイプの「SHOWA BFRC-liteリヤサスペンション」を採用しています。

カワサキ製スーパースポーツのフラッグシップ、1000ccの「ニンジャZX-10R」と同タイプのリヤサスペンションは、ストローク初期の優れた動きにより、日常走行では快適な乗り心地を実現。また、サーキット走行では、良好な接地感に貢献しています。

さらに、縮み側、伸び側の減衰力調整やプリロード調整もできることで、ライダーの好みに合わせた細かいセッティングが可能。よりハイレベルな走りに対応しています。

ニンジャZX-4RR KRTエディションのリヤサスペンション
ニンジャZX-4RR KRTエディションのリヤサスペンション

ほかにも、カウリングには、最新のカワサキ製スーパースポーツと同様、「RR」のネーミングを入れたグラフィックも採用することで、スポーティバージョンであることをアピール。

なお、ニンジャZX-4R SEに付いているスモークウインドシールド、USB電源ソケット、フレームスライダーは、標準装備されていませんので、念のため。

価格(税込)は115万5000円です。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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