■「スプリットノーズ」デザイン採用
フェラーリは現在、PHEVモデル「SF90」に設定されるハードコアモデルを開発中と見られますが、その最新プロトタイプをカメラが捉えました。
「SF90ストラダーレ」は2019年5月にデビュー。その後2020年11月にはオープンタイプの「SF90スパイダー」を導入し、ラインアップを拡大しました。
今回はそれに続くハードコアモデルで、これまで「VS」(Version Speciale)と思われていましたが、最終的に「LM」と呼ばれる可能性が高いことがわかりました。
捉えたプロトタイプは、これまで被されていたフロントのカバーが取り外されているほか、リアエンドデザインも見えています。
フロントエンドには、「スプリット」ノーズと改良されたセンターサポートを装備するほか、より顕著なスプリッターと思われるものも確認できます。
側面では、エアインテークやサイドスカートを新設計、ノーマルのSF90ストラダーレよりリアエンドがわずかにストレッチされており、マクラーレンやパガーニでも見られた「ロングテール」を採用しているようです。
リアエンドも完全に新設計されており、アグレッシブなディフューザーを装備、センター出しデュアルエキゾーストパイプの間には水平スロットが配置されています。また、洗練されたLEDライトバーや、巨大な固定リアウィングも見てとれます。
SF90LMは、サーキットに特化したハイパーカーになることが期待されていますが、サーキット専用マシンではありません。公道走行可能なフェラーリであり、エアロダイナミクスの進化により、馬力が向上する可能性がありそうです。
SF90のパワートレインは、4.0リットルV型8気筒エンジンとフロントに2基、リアに1基電気モーターを搭載するプラグインハイブリッドシステムを採用。
エンジンだけで780psを発揮し、モーターは7.9 kWhのリチウムイオンバッテリーで駆動して最大220psを発揮、システム合計で1,000psを叩き出します。
また0-100km/h加速は2.5秒、EVのみの航続距離は15.5マイル(25km)の動力性能を誇りますが、LMでは、最高出力1,200ps以上も見込まれています。
SF90 LMのワールドプレミアは最速でル・マン2023と噂されていますが、遅くとも今後数ヶ月以内に行われるはずで、限定モデルとなることが予想されます。