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■ベテランライダーが経験した間抜けな失敗を繰り返さないで欲しい
「なんであのとき、あんなことをしたんだろう?」
バイクに長く乗っていればミスもします。その理由は無知だったり、うっかりしていたりとさまざまですが、知っていれば、気をつけていれば避けられたかも。
バイク歴30年近いベテランライダーが、過去に経験した失敗談をシリーズでお伝えします。同じような間抜けなミスをしないように反面教師にしていただければ幸いです。
第5回は、セルフ式のガソリンスタンドでガソリンを目いっぱい入れようとしていたら、店員さんに怒られた経験です。
●ガソリンどこまで入れますか?
ガソリンはセルフ式とフルサービス式のどちらのスタンドで入れていますか? 昔はセルフ式のガソリンスタンドなんてありませんでした。なので、私が最初にセルフ給油したのはアメリカ旅行の際でした。日本でセルフ式のガソリンスタンドを見るようになってきたのは20年ちょっと前でしょうか。
4輪車の場合は給油していると自動的に止まるので、どこまで入れるかはあまり考えなくていいと思いますが、バイクの場合はタンクと給油口の構造が4輪車とかなり違うので、基本的にどれくらい入ったかを自分で確認しながら入れることになります。
まぁ、多くのバイクでは、給油口の下の縁の高さまでとなっているのではないでしょうか。
●究極の満タンを目指して
あれは、それこそ20年くらい前のことでしょうか、セルフ式のガソリンスタンドで、なんとなくいちど試してみたかったことがあったのでした。
それは、“本当のギリギリ”までガソリンを入れること。
もうちょっと細かく言うと、バイクをサイドスタンドで立たせると当然傾くので、給油口の左側のほうが低くなります。そこまでではなく、右側の縁まで入れてみたいと思ったのです。べつに理由はありません。なんとなくそうしてみたかったのです。
我ながら本当にバカです。
まずいつもどおり、左側の縁のところまで入れます。そこまで入ったら、あとはちょっとだけレバーを握って少ーし入れては止めて、液面を確認してまた入れて、というのを繰り返していきます。
ところが、慎重に入れているせいか、なかなか液面が上がってきません。「おっ、意外と入るもんなんだな。普段はかなり余裕を持って終わりにしてたのか」なんて考えながら、チョロチョロ継ぎ足していると…。
「お客さん! 入れ過ぎですよ! 漏れてますよ!!」
店員さんがすっ飛んで来たのです。
●危ないところだった
えっ!? 漏れてないでしょ。と思ったのですが、あわててバイクの下をみると、じゃーっと液体が広がっているではありませんか!
そう。どのバイクでもそうなのかは知りませんが、ガソリンを入れすぎると上からあふれるのではなく、入れすぎたガソリンを逃がす経路がどこかにあって、バイクの下に流すようになっていたんですね。
ゆっくり少しずつ入れていたせいで、そんなふうに漏れていたことにも気づかずガソリンをあふれさせていたのでした。
まぁ、幸い大事にはいたらず、店員さんに謝って帰ってきました。それにしてもなにかのきかっけで引火していたら危ないところでした。
というわけなので、ガソリンをどこまで入れるかは取扱説明書に書いてあると思いますが、くれぐれもギリギリまで攻めようなどとバカなことは考えないで、余裕をもって止めてください。
(まめ蔵)
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