トヨタ「セリカGT-FOUR」のイベントを「ヤマハ発動機」でやるワケは?「全国ST16ミーティング2023」を開催

■元トヨタ、ヤマハ発動機のOBエンジニアとの懇談会も

去る2023年4月9日、ヤマハ発動機の「コミュニケーションプラザ」において「全国ST16ミーティング2023」が開催されました。「コミュニケーションプラザ」は、「過去・現在・未来」と「コミュニケーション」をキーワードに、ヤマハ発動機と製品が紹介されている企業ミュージアムです。

セリカとオーナーの記念撮影の様子
セリカとオーナーの記念撮影の様子

「全国ST16ミーティング2023」は、初代セリカGT-FOURの「ST165」型を中心に、トヨタ・セリカが全国から60台集結。なお、コミュニケーションプラザでの「全国ST16ミーティング」の開催は、2019年以来2回目になります。

セリカGT-FOURは、FFレイアウトのセリカをベースとしたフルタイム4WDターボで、WRC(FIA 世界ラリー選手権)での勝利を目指し、1986年に投入されました。

トヨタとヤマハ発動機によって共同開発された2.0Lターボエンジン「3S-GT」が搭載されています。エンジンスペックは、185PS/24.5kgmを誇っていました。1990年には、カルロス・サインツが日本車初のドライバーズタイトルをもたらしています。

また、映画「私をスキーに連れてって」の劇中車としても有名で、映画を見てファンになった人も多いのでは?

参加者の集合写真
参加者の集合写真

このイベントでは、60人のオーナーたちによるオーナーズミーティングをはじめ、開発や生産に携わった元トヨタ、ヤマハ発動機のOBエンジニアの10名が参加する懇談会も開かれました。両社のOBエンジニアは、オーナーからの質問に答える形で、当時を振り返りながら、思い出や開発裏話を語り、最後はオーナーへの感謝と安全運転も呼び掛けました。

懇談会後は、コミュニケーションプラザ館内を見学し、最後にヤマハ発動機本社敷地内の駐車場とロータリーに車両を並べて記念撮影も行われました。

ヤマハ発動機のOBエンジニアの1人として開発当時を語る取締役常務執行役員の丸山平二 氏(左)
ヤマハ発動機のOBエンジニアの1人として開発当時を語る取締役常務執行役員の丸山平二 氏(左)

「全国ST16ミーティング2023」主催者である上田さんは、「前回(2019年)は、ST16系が計30台が集まりましたが、今回は、ST18系、20系も加えて計60台のオーナーが集うことができました。参加者から再び声が集まればミーティングを開催したいと考えています。次回もぜひコミュニケーションプラザで開催したいです」と、手応えとともに、3回目の開催にも意欲的。

オーナーとの懇談会の様子
オーナーとの懇談会の様子

ネオクラシック・カーのブームは根強く、こうしたオーナーズミーティングは、各地で開催されています。その中でも、エンジニアやエンジニアOBなどとの親睦は貴重な機会であるはずで、愛車を長く乗り続ける原動力にもなりそうです。

(塚田 勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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