■ヘッドライトは、これまでのプロトタイプとは明らかに異なるコンポーネント装備
ポルシェは現在、主力スポーツカー「911」(992世代)改良型の開発に着手していますが、セミコンバーチブルモデル「911タルガ」の市販型プロトタイプをカメラが捉えました。
これまで、カレラクーペからコンバーチブル、そして非プラグインハイブリッドボクサー6が噂されているターボまで、911改良型プロトタイプをいろいろ捉えてきましたが、タルガは初です。
タルガはクーペとコンバーチブルの最高の部分を組み合わせたものであり、ルーフパネルを下に格納できる自動開閉式を採用、タルガ伝統の極太「タルガ・ロールバー」の前部が約19秒でオープンします。
今年後半に発表される新しい911は、2018年に導入されたモデル(コードネーム992)のミッドサイクルです。今年の新しいモデルは、その992の後に「.2」の接尾辞が付けられ「992.2」世代となりますが、モデル自体に表記はされません。
捉えたプロトタイプのフロントエンドでは、ヘッドライト下のエアインテークに、現行型にある3本スラットが、2本の水平バーに置き換えられています。またその後ろにアクティブエアロスラットも装備されておらず、異なるエンジンオプション、またはバージョンであると思われます。
注目はヘッドライトで、これまで捉えた911ファミリーのプロトタイプとは明らかに異なるコンポーネントを備えており、噂の新開発のHDマトリックスLEDヘッドライトの初期コンポーネントの可能性があります。この新ユニットでは現行モデルの2倍の明るさを持ち、約2000フィート(600m)を照射します。
リアエンドは雪を固めてカモフラージュしていますが、オプションの「スポーツエキゾーストパイプ」を装備、このプロトタイプは「スポーツデザインパッケージ」と思われます。また今後バンパーとLEDテールライトも新設計される見込みです。
キャビン内では、フルデジタル化されたインストルメントクラスター、新設計のインフォテイメントディスプレイが配置されます。
パワーユニットは、3.0リットル水平対向6気筒ツインターボエンジンを搭載するでしょう。とはいえ、出力はどうなるか。
最高出力は「911タルガ4」が385psを発揮、0-100km/h加速4.2秒。「911タルガ4S」では最高出力450ps、0-100km/h加速3.6秒と、最新モデルではこれまでより0.4秒短縮しています。最も強力な「911タルガ4 GTS」では、同エンジンを搭載しながらも、最高出力は473psを発揮、わずか3.3秒で時速100km/hに到達します。
これらがアップデートされるのかどうか、判明するにはもう少し時間がかかりそうです。
ポルシェはベースとなる911改良型を2023年内にデビュー予定で、タルガは2024年以降となるでしょう。