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■国内は4人乗り+直4ターボハイブリッド仕様から導入スタート
日本製の超豪華ミニバンといえば、トヨタのアルヴェル(アルファードおよびヴェルファイア)が最も有名です。しかし、自動車好きの間では、「アルヴェルをベースに開発されたレクサスLMこそがフラッグシップである」というのが定説。
初代LMは、中国やアジア地域でのショーファードリブン(お抱え運転手が運転する最高級クラスの自動車)MPVとして2020年に販売を開始しましたが、残念なことに国内での正規販売はありませんでした。
それでも「日本で乗りたい!」という声は根強く、逆輸入を試みる業者や、純正部品を逆輸入して“再現”するショップも現れるなど、各方面に話題を振りまきました。
デビューと同時に業界を騒然とさせた話題のLMが、2023年4月18日に2代目へフルモデルチェンジ。しかも、今回は日本での発売も公式にアナウンスされたんです! ちなみに販売開始は2023年秋頃を予定しているそうです。
●アルファードより大きなボディ
新型レクサスLMは、2023年4月18日〜27日に開催の「上海モーターショー」で世界初公開されました。
LMが意味するのは「Luxury Mover(ラグジュアリームーバー)」。2代目も、その車名にふさわしい超豪華なフラッグシップ・ミニバンとなっている模様です。
車両寸法は全長5125(先代比+85)×全幅1890(+40)×全高1955(+10)mmで、ホイールベースは変わらず3000mm。アルファードと比較すると、全長は+180mm、全幅+40mm、全高+5mmと、アルヴェル以上の存在感を路上で発揮するボディが与えられていることが分かります。
パワートレーンは、2.4リッター直4ターボハイブリッド、もしくは2.5リッター直4ハイブリッドを設定。上級仕様には、19インチという“映える”大径タイヤが装着されています。
●4座仕様はスモークガラス付きパーティションを装備
シートレイアウトは、ファーストクラスもかくや!という後席足元空間を誇る4座仕様、およびビジネスユースにもぴったりな6/7座仕様の2タイプを用意。
さて、気になる国内仕様ですが、まずは4座ショーファードリブン+直4ターボハイブリッド仕様から展開をスタートする模様。この4座のキャビン、まさしくLMの真骨頂ともいえる超ラグジュアリーな空間に仕上がっているんです。
キャビンの主役は、乗員の身体をゆったりと包み込む大型の独立シート。後席前方には、48インチ大型ワイドディスプレイを備えたパーティションを配置しています。パーティション上部を昇降式スモークガラスとすることで、プライバシーもがっちり確保! スピーカーや冷蔵庫、あるいは収納といった各機能は、LMの豪華な雰囲気を壊さないよう美しく馴染むように設えられています。
さらに、エアコン/シートポジション/サンシェード/照明(間接照明)などを統合制御するレクサス初採用の「リヤクライメートコンシェルジュ」を採用。ボタンひとつで自分好みの温度・すわり心地・明るさに調整できる“仮想コンシェルジュ”が乗員の快適な移動をサポートするというおもてなし機能です。
●乗員の体温まできめ細やかに「おもてなし」
後席にシートヒーターが備わるのは当然といえますが、アームレストとオットマンまで温かくなるというのはレクサス初。くわえて、乗員や周辺温度を検知する「温熱感IRマトリクスセンサー」なるハイテク装備を搭載。乗員の顔や足元などの温かさや冷たさを読み取って、もっとも快適な温度に自動調整してくれる機能まで用意されています。またに至れり尽くせり。
新世代のレクサス顔が放つ迫力もあいまって、弩級の存在感を放つこと間違いなしの新型LM。国内販売価格は現時点(2023年4月18日)では未発表ですが、アルファードの最高価格775万2000円を上回ることは自明です。
1000万円を超えてくる可能性も否定できませんが、それでも“爆売れ”しそうな予感満点。新型LMの隊列が、5つ星ホテルのクルマ寄せに続々滑り混む様子が容易に想像できるのです。
(文:三代やよい)