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■250台限定の「ボンネビルT120ブラックDGR限定エディション」
イギリスの老舗バイクブランド「トライアンフ」は、60年以上の伝統を誇るネイキッドモデル「ボンネビルT120」をベースに、ブラックとホワイトのツートンカラーを採用した、世界限定250台の「ボンネビルT120ブラックDGR限定エディション」を発表しました。
英国紳士のドレススーツをイメージしたカラーリングを採用したというこのモデルは、「DGR(Distinguished Gentleman’s Ride)というバイクイベントとのコラボ10周年を記念した特別仕様。日本でも172万3000円で販売される予定です。
●伝統のバーチカルツインを搭載
ボンネビルT120は、トライアンフの伝統ともいえる並列2気筒エンジン・通称「バーチカルツイン」を搭載する1200ccのスポーツモデルです。
1959年に誕生した初代モデルを彷彿とさせるビンテージ感溢れるスタイルに、クルーズコントロールなど最新技術も投入。今、世界的に人気が高いネオクラシックと呼ばれるジャンルに属するバイクです。
2021年にモデルチェンジを受けた現行モデルは、最高出力80psを発揮するトルクフルな並列2気筒エンジンを採用。特に、最大トルク105Nm(10.7kgf・m)を3500rpmという低い回転で発揮する特性により、低回転域から中回転域まで爽快な加速感を味わえることが魅力です。
また、アクセル操作なしでも設定速度で走行できるクルーズコントロールを標準装備。レインとロードの2つのライディングモードを選択できることで、路面コンディションに合わせてバイクの挙動を変化させることができます。
ほかにも、渋滞時や長距離走行時のライダーの疲労を軽減するトルクアシストクラッチ、キーに内蔵されたエンジンイモビライザー、便利なシート下USB充電ソケットなど、充実した装備も誇ります。
●ディナーの「正装」をイメージしたカラー
そんなボンネビルT120ラインアップのなかで、各部をブラックアウト処理した「ボンネビルT120ブラック」をベースにしているのが、今回の限定モデル。
基本的なスペックはそのままに、各部をカスタムペイントしていることが特徴です。
まず、車体には、モノクロームメタリックのファントムブラックとクリスタルホワイトのツートーンペイントを採用。前述の通り、ドレススーツをイメージした特徴的なデザインは、ディナーのための「正装」からインスピレーションを得ているそうです。
また、燃料タンクのブラックとホワイトの境界線にはゴールドのストライプを施すことで、高級感も演出。
燃料タンク上や、シート下のサイドカウルには、トライアンフがコラボしているDGRというバイクイベントの正式名称「The Distinguished Gentleman’s Ride」の筆記体ロゴもゴールドで入れられています。
こうした各部のペイントにより、限定モデルは、街中をスーツを着て乗っても似合うような、とってもおしゃれな雰囲気を醸し出しているのです。
●チャリティーイベント向けの限定モデル
ちなみに、今回の限定モデルは、これも前述した通り、トライアンフとDGRというイベントのコラボ10周年を記念したものです。
DGRとは、男性のメンタルヘルスと前立腺がんに対する啓発・募金活動を目的として、世界中のライダーが参加しているチャリティーイベントのこと。
2012年にオーストラリアのシドニーで設立されたこのイベントは、現在、世界中で開催されており、2022年までに800ヵ所以上の都市で開催。バイクのパレードをはじめ、街頭での募金活動などを行うことで、いままで3700万ドル(約49億円)以上の資金を集めてきたといいます。
そんなイベントに、トライアンフは2014年から公式モーターサイクルパートナーとして参加。認知度を高め参加者を増やし、資金調達額を増やす活動を行っているといいます。
今回発表されたボンネビルT120ブラックDGR限定エディションも、そんなイベントサポート活動の一環で、5月21日に予定されている2023年イベント向けに作られたそうです。
なお、限定モデルの各バイクには、バイクの車体番号とDGR限定エディションナンバーが記載されたコレクターズエディションの証明書が付属しますが、エディションナンバー001は、2023年のDGR最高額募金者に贈呈されるといいます。
また、このモデルは、同じく先述の通り世界限定250台しか生産されませんが、その売上は、トライアンフがDGRに寄付することになっているそうです。
(文:平塚直樹)