モト・グッツィの大型ツアラー「V85TT」に2023年モデル。新色の青×白×赤は80年代パリダカ・マシン風味

■より冒険心をくすぐる個性的フォルムを演出

1921年の創業以来、100年以上の歴史を誇るイタリア最古のバイクブランド「モト・グッツィ」を扱うピアッジオグループジャパンは、大型ツアラー「V85TT」の2023年モデルを発表しました。

V85TTの2023年モデル
V85TTの2023年モデル

オンロードでの快適性と、オフロードでの走破性を両立するアドベンチャーバイクがV85TT。

新型では、青×白×赤を配した新しいカラーグラフィックを採用していますが、その配色はまるで1980年代のパリ・ダカールラリー参戦マシンを彷彿とさせるもの。より冒険心をくすぐる、個性的なフォルムに生まれ変わりました。


●80年代のパリダカ・マシンをオマージュ

2019年に登場したV85TTは、オンロードとオフロードの両方で高い走破性と快適性を両立する、アドベンチャーバイクというジャンルに属するモデルです。

V85TTのサイドビュー
V85TTのサイドビュー

モト・グッツィとしては約10年ぶりとなるアドベンチャーモデルで、1980年代に世界一過酷な競技といわれた「パリ・ダカールラリー(通称パリダカ、現在のダカールラリー)」に参戦した「V65TT」を彷彿させるスタイルなどを採用。ネオレトロなスタイルと、最新技術を投入した高い走行安定性などが魅力のモデルです。

エンジンには、モト・グッツィ伝統のクランク縦置き空冷90度V型2気筒OHV2バルブを採用。排気量は853ccで、最大出力76ps、最大トルク8.36kgf・mを発揮し、独特の鼓動感や低速から扱いやすい出力特性を実現しています。

V85TTのバーハンドルやメーター
V85TTのバーハンドルやメーター

また、最新の電子制御システムも採用。ロード、レイン、オフロード、スポーツ、カスタムといった5つのモードから選べるライディングモードにより、走行状況などに応じて、トラクションコントロールやABS、レスポンス制御の選択が簡単な操作で行えます。

ほかにも、ウインドウプロテクション性能に優れるフロントスクリーンで、ロングツーリングなどでの疲労度を軽減。フロント19インチ/リヤ17インチのホイールや、ブロックパターンのタイヤなどにより、オフロードでも高い走行安定性を実現しています。

●新色の「ウユニブルー」を採用

その2023年モデルでは、新色の「ウユニブルー」を採用しています。燃料タンクなどには、鮮やかなブルーと柔らかな印象のホワイトをマッチング。フレームなどには情熱的なレッドを用いることで、より精悍なイメージを演出しています。

V85TTのリヤビュー
V85TTのリヤビュー

あくまで私見ですが、この新色は1980年代などに前述のパリダカに出場していたラリーマシンをイメージさせます。特に、青×白×赤は、バリダカの出発点となっていたフランスの国旗に使われているトリコロールと同じ配色ですし、実際にV85TTは、前述のように、当時のパリダカマシンV65TTが元ネタ。

モト・グッツィがそこまで意識してこの色を採用したか否かは不明ですが、当時を知る昔からのバイクファンである筆者には、なにか関連性を感じます。

ともあれ、V85TTが、より冒険心をくすぐるカラーとなったことは確かでしょう。価格(税込)は、165万円です。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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