ヤマハ発動機の投資ファンドが、CO2削減研究を進める米国のスタートアップ企業に出資

■出資先のAndesは、CO2を土壌に貯留する微生物培養の研究を行う

2023年3月17日、ヤマハ発動機は、米国スタートアップ企業「Andes Ag, Inc」(Andes)に出資したと明らかにしました。今回の出資は、2022年6月に設立された環境分野の課題解決に取り組む企業へ投資を行うファンド「Yamaha Motor Sustainability Fund」による初めての出資です。

米国のシリコンバレーにおいてコーポレートベンチャーキャピタル(CVC)活動を行うグループ会社「Yamaha Motor Ventures(YMV)」の探索活動を通じて実現しました。

ヤマハ発動機が米国のスタートアップ企業「Andes Ag, Inc」に出資
ヤマハ発動機が米国のスタートアップ企業「Andes Ag, Inc」に出資

Andesは、CO2の削減に向けて有益な微生物テクノロジーの研究を進める米国のスタートアップ企業で、大気中のCO2を土壌に貯留する自然由来の微生物培養の研究を行っているそうです。

具体的には、微生物と植物の種子を効率的に融合させて、微生物にとって安全な容器として種子を使用する研究。

この微生物は、植物(トウモロコシ、大豆、小麦など)と共生しながら、大気中からカーボンキャプチャーを行い、土壌中に炭素を永久に取り込むことができるそう。そして、実際に行われる土壌調査を通じて検証されたCO2削減によってカーボンクレジットを生み出すことができます。

ヤマハ発動機は、2022年2月発表の新中期経営計画(2022~2024年)において、サステナビリティ対応の強化を推進。目標達成に必要なカーボンニュートラルの取り組みを加速させるため、サステナビリティに寄与する技術とビジネスモデル探索も推進しています。

今回の出資は、農業分野で応用可能な自然由来の炭素吸着や保存技術、カーボンクレジットに対する知見の獲得を目的に掲げています。

(塚田勝弘)

この記事の著者

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塚田勝弘

1997年3月 ステーションワゴン誌『アクティブビークル』、ミニバン専門誌『ミニバンFREX』の各編集部で編集に携わる。主にワゴン、ミニバン、SUVなどの新車記事を担当。2003年1月『ゲットナビ』編集部の乗り物記事担当。
車、カー用品、自転車などを担当。2005年4月独立し、フリーライター、エディターとして活動中。一般誌、自動車誌、WEB媒体などでミニバン、SUVの新車記事、ミニバンやSUVを使った「楽しみ方の提案」などの取材、執筆、編集を行っている。
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