Mr. ソラン 
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■人気のダイハツ「タント」に対抗して登場した「スペーシア」
2013（平成25）年3月15日、スズキは「パレット」の後継車となるスーパーハイトワゴン「スペーシア」を発売しました。
大人気モデルのダイハツ「タント」に対抗してスペーシアは登場したのです。また同日は、ロールス・ロイスとスズキの創業日でもあります。
●スーパーハイトワゴンのパイオニアのとしてタントがデビュー
1993年、スズキから、それまでの軽自動車の常識を覆す背の高い「ワゴンR」がデビューし、ハイトワゴンブームを巻き起こしました。
車高は、「アルト」の1385mmから1640mmと頭一つ分背が高く、圧倒的なサイズ感を実現したのです。ライバルのダイハツも、ハイトワゴン「ムーヴ」を投入して、スズキとダイハツは激しいトップ争いを始めました。
そして2003年ダイハツが、さらに全高を1725mmまで上げたスーパーハイトワゴンの「タント」を投入。その後2008年には、スズキから全高1735mmの「パレット」がデビューし、さらに両社のトップ争いは熾烈になりました。
しかし、パレットはタントに販売面で後れを取り、2代目からは「広大なスペース」をイメージさせるスペーシアという車名に変更したのです。
●タントに対抗して、広い室内空間と低燃費をアピールしたスペーシア
スペーシアは、スーパーハイトの特徴を生かした広い車内空間と低燃費がセールスポントでした。その核となったのは、90kgも車重を軽くした軽量化技術と、“スズキグリーンテクノロジー”という独自の低燃費技術です。
スズキグリーンテクノロジーとは、新たに開発された軽量コンパクトな低燃費エンジンと回生ブレーキを活用した“エネチャージ”、車速が13km/h以下で走行中にエンジンが停止する“コーストストップ機能付きアイドルストップ”などで構成。
パワートレインは、658cc直3 DOHC NA（無過給）およびインタークーラー付ターボエンジンとCVTの組み合わせで、駆動方式はFFと4WDが用意され、FFの標準的な車両価格は142万円に設定されました。
これらの技術によって、燃費は先代のパレットの22.5km/Lに対して29.0km/Lと大幅に向上し、ライバル車のタントも凌ぐ低燃費を実現。その後、ホンダの「N-BOX」も加わり、現在はスペーシア／N-BOX／タントの三つ巴の激戦が続いています。
●117年前ロールス・ロイスが、103年前スズキが創業
3月15日は、偶然にも最高級自動車メーカー「ロールス・ロイス社」と「スズキ自動車」が創業した日でもあります。
ロールス・ロイスは、1906（明治39）年にチャールズ・スチュアート・ロールスとフレデリック・ヘンリー・ロイスが創業。当初から高級車を製造して大成功を収めるも、1971年に経営不振のため破産。長い紆余曲折の末に現在はBMW傘下に収まっていますが、誰もが知っている世界一の最高級車として君臨し続けています。
一方のスズキは、1920（大正9）年に静岡県浜松市で創業した「鈴木式織機株式会社」が起源です。織機メーカーに始まり、二輪車、四輪車へと進出し、ダイハツと双璧をなす軽自動車の最大手メーカーへと成長しました。軽自動車ながら、先進的で個性的な技術に取り組んでいるメーカーです。
ハイトワゴンよりさらに背の高いスーパーハイトワゴンは、現在も圧倒的な人気を得て軽自動車のおよそ半分を占めます。従来のセカンドカーとしての軽自動車ではなく、若いファミリー層のファーストカーとして市民権を得たことが人気の秘密であり、大きな強みですね。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれません。
（Mr.ソラン）
