カワサキの200psスーパーチャージド大型ネイキッド「Z H2 SE」に、新色を採用した2023年モデルが登場

■最新の令和2年排出ガス規制にも適合

猛獣をイメージさせるアグレッシブなスタイルや、街中からワインディング、長距離ツーリングまで幅広く対応する優れた走行性能が魅力のカワサキ・スーパーネイキッド「Z」シリーズ。

Z H2 SEの2023年モデル
Z H2 SEの2023年モデル

そのフラッグシップといえるのが、スーパーチャージャー・エンジンを搭載する1000ccマシン「Z H2 SE」です。

200psを発揮する圧倒的なパワーを持ちつつも、先進の電子制御システムなどで優れたコントロール性も両立。まさに「絶妙に調律された野獣」という言葉がピッタリのマシンですが、カワサキは、そのZ H2 SEの2023年モデルを発表。

ニューカラーやグラフィックなどを採用した新型が、2023年4月8日(土)に発売されます。

●圧倒的な加速力を生むパワーユニット

Z H2 SEは、2021年に登場したスーパーチャージャー付きの1000ccエンジンを搭載したビッグネイキッドです。

元々は2020年に登場した「Z H2」の上級グレードという位置付けでしたが、2023年モデルではZ H2 SEのみを設定。スタンダード仕様のZ H2はラインアップから外れています(2023年3月現在)。

Z H2 SEのエンジン
Z H2 SEのエンジン

Z H2 SEの主な特徴は、まずカワサキ独自のバランス型スーパーチャージドエンジンを搭載することです。998cc・水冷DOHC4バルブ並列4気筒エンジンに、航空宇宙などで培った技術を投入した過給システムをマッチング。

独自のスーパーチャージャー付きパワーユニットは、最高出力200ps/11000prm・最大トルク14.0kgf-m/8500rpmものハイパワーを発揮し、NA(自然吸気)エンジンでは味わうことのできない圧倒的な加速力を生み出します。

また、パワーバンドが非常に幅広いことで、あらゆる回転域で力強い加速感も実現。電子制御スロットルなど様々な制御技術により、高出力ながら、優れた燃費性能も両立します。

セミアクティブ電子制御サスペンション「KECS」
セミアクティブ電子制御サスペンション「KECS」

足まわりには、先進のセミアクティブ電子制御サスペンション「KECS(カワサキ・エレクトロニック・コントロール・サスペンション)」を採用。0.001秒ごとに路面状況に応答し減衰力を最適化する独自のシステムを採用することで、街中から峠道などでのスポーツライディングまで、幅広いシーンで快適な乗り心地を実現します。

さらに、ショーワが開発した「スカイフックEERA(電子制御ライドアジャスト)」テクノロジーも採用。

これは、まるでバイクを空から吊ったかのように、バネ(スプリング)上にある車体の挙動を安定させるという考え方から生まれた技術。路面のギャップや凹凸などに応じてショックアブソーバー内の減衰力を細かく自動調整することで、路面からの衝撃などを最小限にし、乗り心地や車体の走行安定性を向上させることが可能となるというものです。

レインモードで作動する「スカイフックEERA」テクノロジー
レインモードで作動する「スカイフックEERA」テクノロジー

Z H2 SEでは、スポーツ、ロード、レインの3種類から選べるライディングモードのうち、レインを選択するとこの機能が作動。雨で滑りやすい路面状況などでも、安定した走りや優れた乗り心地に貢献します。

ほかにも、設定速度でアクセル操作なしで巡航できる「エレクトロニッククルーズコントロール」や、クラッチ操作なしでシフトチェンジを可能にする「KQS(カワサキクイックシフター)」などを採用。充実の装備により、快適なライディングを実現します。

●新型は燃費性能もアップ

その2023年モデルでは、まず、ボディカラーに新しい配色の「メタリックマットグラフェンスチールグレー×エボニー」を採用。

Z H2 SEのサイドビュー
Z H2 SEのサイドビュー

ヘッドライトカウルの中央部や両サイドなどにライムグリーンを配した先代モデルに対し、それらもグレーやブラックのダーク系カラーとすることで、より精悍なイメージを演出します。

また、エンジンは、最新の令和2年排出ガス規制に適合。圧倒的パワーはそのままに、燃費性能をWMTCモード値16.9km/h→17.1km/Lに向上させています。

価格(税込)は225万5000円です。

(文:平塚 直樹

この記事の著者

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平塚 直樹

自動車系の出版社3社を渡り歩き、流れ流れて今に至る「漂流」系フリーライター。実は、クリッカー運営母体の三栄にも在籍経験があり、10年前のクリッカー「創刊」時は、ちょっとエロい(?)カスタムカー雑誌の編集長をやっておりました。
現在は、WEBメディアをメインに紙媒体を少々、車選びやお役立ち情報、自動運転などの最新テクノロジーなどを中心に執筆しています。元々好きなバイクや最近気になるドローンなどにも進出中!
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