■内部はレトロなレイアウトと配色と最新のデジタルスクリーンを融合
記憶に残るフェラーリの名車「テスタロッサ」へのオマージュとしたモデルを、インスタグラマーのマルコ・マルテーゼ氏が提案しました。
テスタロッサは、1984年から1992年まで製造されたスーパーカーで、エンジンのカムカバーが赤く塗られているところから、イタリア語で「赤い頭」を意味する「テスタロッサ」と名付けられました。パワートレインは5.0リットルV型12気筒エンジンを搭載、最高出力は390psを発揮しました。
このオマージュモデルは、1984年のテスタロッサの要素とフェラーリの現在のデザイン言語が融合、「SF90」をベースに制作されています。
ランボルギーニ「カウンタック LPI 800-4」やブガッティ「チェントディエチ」などの、過去のアイコニックなモデルにインスパイアされた限定生産のハイパーカーは、コレクターに人気があることが証明されており、期待値も高いといえます。
提案されたCGは、オリジナルのテスタロッサと最新デザインのスタイリングキューをブレンド、長いフロントオーバーハングと短いテールで有名なテスタロッサのユニークなプロポーションを再現しています。
また、細長いフロントエンドは丸みを帯びたノーズを持ち、低い位置に取り付けられたスリムなLEDと、ボンネットのすっきりとした表面、際立つフェンダーを備えています。これは、現代の規制でポップアップヘッドライトが困難になっているからだと思われます。
そしてテスタロッサといえば、最も特徴的なスタイリングであるサイドストレーキですが、これもまた見事に融合されています。そのほか、キャビンを包み込むように見えるCピラー、ブラック仕上げのフロントガラスサラウンドとルーフも特徴的です。
足回りでは、5本のダブルスポークを備えた、フェラーリの星型デザインのバリエーションを装着、サイドのデジタルミラーは、テスタロッサ「モノスペッキオ」シングルミラーと同じ位置に取り付けられているところもこだわりがみられます。
リアエンドもオリジナルに敬意を払いつつ、全幅のLEDテールライトを大型のデュアルテールパイプと結合した、水平スリットの上に配置するなど最新トレンドを取り入れています。キャビン内は、レトロなレイアウトと配色を、大きなインフォテインメントタッチスクリーンや、助手席側のスリムなデジタルスクリーンなどの最新の技術機能と組み合わせています。
想定される現代のパワートレインは、やはり「SF90 ストラダーレ」のプラグインハイブリッドパワートレインで、V型8気筒ツインターボエンジンに3基のモーターが組み合わされます。
フェラーリは、限定モデルや裕福な顧客に向けたワンオフに積極的で、現在のオマージュブームを考慮すれば、テスタロッサ復活も十分あり得るでしょう。