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■WSBKワークスレーサーをイメージした新カラー
バイクの中でも、特にスポーティで高性能なマシンといえるのがスーパースポーツです。
特に、排気量1000ccの大型クラスは、世界最高峰レースの「MotoGP」や市販車ベースのマシンで競う「WSBK(スーパーバイク世界選手権)」に出場するワークスマシン譲りのスタイルやテクノロジーを継承。まさに、公道を走れるレーサーともいえる高い動力性能やアグレッシブなフォルムが魅力です。
そんな1000ccスーパースポーツの1台、カワサキの「ニンジャZX-10R KRTエディション」に、グラフィックを変更した2023年モデルが登場。2023年4月8日より発売されます。
●先進の電子制御システムを数多く搭載
ニンジャZX-10Rは、カワサキ製スーパースポーツモデルのフラッグシップといえる排気量1000ccの大型バイクです。
市販車ベースの世界最高峰レースWSBKに参戦し、数多くのタイトルを獲得してきたカワサキ・ワークスマシンで培ったテクノロジーを投入。優れた動力性能と扱いやすさを両立した数々の先進装備により、サーキット走行はもちろん、ワインディングなどのストリートでも自在にマシンを操れることが魅力のマシンです。
2021年にモデルチェンジを受けた現行モデルは、エンジンに最高出力203ps/13200rpmを発揮する998cc・水冷並列4気筒を搭載。走行風を取り入れてパワーを増大させるラムエアシステムの採用で、ラムエア加圧時は213.1psまで最高出力をアップさせることができます。
また、最新の電子制御システムも数多く採用します。
WSBKで培ったテクノロジーを投入した先進のトラクションコントロール機構「S-KTRC(スポーツ-カワサキトラクションコントロール)」を搭載。
コーナリング中に過剰なスリップを抑制しながら、マシンを前進させるための最大限のトラクションを引き出すこのシステムには、5種類の走行モードを用意し、路面状況や好みなどに合わせて最適な制御を選ぶことができます。
さらに、IMUが解析するデータを活用することで、コーナリング中のエンジンやシャーシ各部の状態をリアルタイムでモニタリングし、パワーやブレーキ効力を最適な状態にコントロールする「KCMF(カワサキ・コーナリング・マネジメント・ファンクション)」も搭載。加減速時の挙動をスムーズにすることで、ライダーが意図したラインをトレースできるようにサポートしてくれます。
ほかにも、フロントカウルには一体型のウイングレットも装備。ウイングレットとは世界最高峰レース「MotoGP」に参戦するレーシングマシンなどに採用されているもので、高速走行時などにダウンフォースを発生させることで、車体が浮くことを抑えるエアロパーツです。
ニンジャZX-10Rでは、フロントカウルの左右ヘッドライト橫2ヵ所に装備し、優れたエアロダイナミクス性能を確保します。
●よりスポーティさを生むグラフィック
その2023年モデルでは、カワサキのWSBKワークスレーサーをイメージさせるカラーを身にまとったKRTエディションのグラフィックを変更。
カワサキ製レーシングマシンの伝統的なカラーであるライムグリーンをベースとし、ブラックやレッド、ホワイトの差し色の配置などを変えることで、よりスポーティさを強調したスタイルを実現しています。
価格(税込)は233万2000円。なお、2022年モデルにあったスタンダード仕様は現時点(2023年3月現在)で設定がなく、KRTエディションのみのラインアップとなっています。
(文:平塚直樹)