■内側に傾斜するデザインから著しく垂直に進化
プジョーは現在、人気クロスオーバーSUV「2008」改良型の開発に着手していますが、最新プロトタイプを捉えるとともに、その変更点が見えてきました。
2008は2013年に登場。2019年にPSAグループ(現ステランティス)共通の「CMP」プラットフォームを採用した第2世代にバトンタッチ。フルEVの「e-2008」もラインアップに加えています。
2021年には欧州で5番目に売れたモデルになりましたが、2022年にはトップ10から落脱、大幅改良に期待が持たれています。
2月前半に捉えたプロトタイプはボディ後部だけが擬装されており、ノーズは現行型と同じライト、グリル、バンパーが取り付けられていました。しかし、今回撮影したプロトタイプでは、フロントエンドをカモフラージュしていますが、一つの大きな違いを見つけることができました。
現行車では、各ヘッドライトユニットの下に取り付けられたDRLのファング(牙)が、下部へ向かって下がるにつれて内側に傾斜しています。 しかし、このクルマのカモフラージュを通して見える牙は、著しく垂直に見えます。
このスパイショットでは確認できませんが、改良型ではグリルが新しい308セダンに見られるものと同様に、わずかに異なるメッシュパターンを採用する可能性が高いほか、その308でデビューした新しいコーポレートグリルバッジにも装備されるはずです。
リアエンドでは、テールゲートとリアバンパーが新設計され、LEDテールライトのグラフィックが変更、最新モデル「408」に倣ったアップデートになるとみられます。
インテリアのアップグレードには、デジタルコクピット用の新しいソフトウェアとトリム、および室内装飾用の新しいオプションが含まれるマイナーなアップデートがなされる可能性が高いですが、最大の変更はボンネットの下で行われそうです。
プジョーは最近、最高出力100psおよび130psを発揮する新しい1.2リッター マイルドハイブリッドPureTechエンジンを発表しました。それぞれに、6速デュアルクラッチの内部に取り付けられた21kW(29PS)の電気モーターを搭載。これにより効率が15%向上すると報告されていますが、改良型ではこの新エンジンが期待できるでしょう。
また、EVの「e-2008」も同様のスタイリングアップデートの恩恵を受けて、レンジのトップを維持。大型化された51kWhのバッテリーと、158psへ馬力向上した電気モーターが前輪に動力を供給、EV航続距離は214マイル(344km)から約248マイル(400km)へ伸びるといいます。
2008改良型のデビューは2023年後半、遅れれば2024年初頭となりそうです。もちろん、日本においてもプジョーの主力モデルとなることは間違いないでしょう。